モルガンS、メキシコ株の投資判断「アンダーウエート」に引き下げ

AI要約

モルガン・スタンレーがメキシコ株と中国株に関する投資判断を下方修正した。

メキシコでは憲法改正による司法制度の不安定化や投資の不透明感が懸念されている。

中国では成長率が目標に届かない可能性があり、投資環境が厳しくなっている。

モルガンS、メキシコ株の投資判断「アンダーウエート」に引き下げ

Marc Jones

[ロンドン 21日 ロイター] - モルガン・スタンレーは21日、メキシコ株の投資判断を「アンダーウエート」に引き下げた。

退任するロペスオブラドール大統領が、シェインバウム次期大統領のために司法・選挙制度の変更を盛り込んだ憲法改正を実現させようとしていることへの懸念が理由だ。特に最高裁判所判事を含めた全ての裁判官を国民投票で選出するという制度変更について、モルガン・スタンレーや他の金融機関は、司法システムが政治動向に連動して不安定化しかねないとみている。

メキシコは多国籍企業が最終消費地に近い場所に生産拠点を移す「ニアショアリング」の最適候補先の1つとみなされてきたが、モルガン・スタンレーは憲法改正によってそうした投資の先行きに不透明感も強まるとの見方を示した。

モルガン・スタンレーはまた、中国株については来年6月の目標水準を下方修正した。

同社によると、中国は実質国内総生産(GDP)と物価上昇率の双方で特に7月以降は目標を下回る流れになってきており、追加的な政策対応で第4・四半期に多少成長が上向いたとしても、年間成長率は政府が目指す5%に届かない可能性があるという。

最新の目標はMSCI中国株指数が56、ハンセン指数が1万7000、CSI300が3500となった。