〔NY外為〕円、145円台前半(21日)

AI要約

21日のニューヨーク外国為替市場では、円相場がやや不安定な値動きとなったものの、最終的には1ドル=145円台前半で推移した。

日米金利差縮小観測や労働市場の状況に関する懸念から、円相場は一時144円46銭まで上昇する場面もあったが、最終的には145円20~30銭で終えた。

ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1144~1154ドル、対円では161円96銭~162円06銭で推移し、円安・ユーロ高の傾向が見られた。

 【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利をにらんでやや不安定な値動きとなったものの、円相場は1ドル=145円台前半を中心に推移した。午後5時現在は145円20~30銭と、前日同時刻(145円19~29銭)比01銭の円安・ドル高。

 海外市場での円売り・ドル買いの動きを受け、ニューヨーク市場は146円04銭で始まった。米労働省はこの日、3月の雇用統計に関し、非農業部門就業者数を81万8000人下方修正。発表を前にした思惑的な動きから長期金利が一時急上昇し、円相場は一時146円90銭に下落した。

 その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(7月30~31日開催分)では、大多数の参加者は、インフレ鈍化などが続けば「(9月の)次回会合で金融緩和が妥当になる可能性がある」との見解を明らかにした。9月会合での利下げ実施を裏付ける内容だったことから、長期金利が低下。日米金利差縮小観測を意識した円買い・ドル売りの流れが強まり、一時144円46銭まで上昇する場面もあった。ただ、労働市場の緩やかな鈍化傾向が、深刻な悪化に転じるリスクが増していると警戒する声もあり、終盤にかけてドルが買い戻された。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1144~1154ドル(前日午後5時は1.1124~1134ドル)、対円では同161円96銭~162円06銭(同161円65~75銭)と、31銭の円安・ユーロ高。