【NISA】国の推奨=利益の保証ではない。初心者が気を付けるべき点3つ

AI要約

国が推奨するNISAの活用による資産形成の重要性が高まっている。

投資初心者がNISAを始める際に気を付けるべき点を3つ紹介し、投資リスクの理解や商品選びの重要性を強調。

長期・積立・分散を意識した運用が重要であり、投資信託の利用や積立投資のシミュレーションが有益である。

【NISA】国の推奨=利益の保証ではない。初心者が気を付けるべき点3つ

投資による資産形成の重要性が高まる中、NISA(少額投資非課税制度)の活用を国が推奨しています。

最近は、テレビなどでもNISAの制度解説や積立投資のシミュレーションなどを目にする機会が増えています。

しかし、国が推奨しているからといって利益が保証されるものではなく、投資には元本割れのリスクがあります。

NISAを活用する点については筆者も賛成ですが、投資方法によっては大きな損失を生みかねないので、特に投資初心者の方は注意が必要です。

本記事では、NISAを始める初心者が気を付けるべき点を3つ紹介するとともに、記事の後半では積立投資のシミュレーションを行っています。

投資のリスクを把握し、NISAを活用するイメージを掴んでいただければ幸いです。

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NISA(少額投資非課税制度)は、投資によって得た利益が非課税となる制度です。

NISAの非課税枠は「成長投資枠」と「つみたて投資枠」があり、それぞれ年間投資枠や投資対象商品が異なります。

「成長投資枠」と「つみたて投資枠」は併用可能であり、1800万円(内成長投資枠は1200万円)まで非課税で投資できます。

例えば、つみたて投資枠では「投資信託」を毎月一定額ずつ積み立て、成長投資枠では上場株式の個別銘柄に投資するといった利用が可能です。

2024年から新制度に移行し、非課税で保有できる期間が無期限化したことに加え、非課税で投資できる金額が大幅に増額されました。

より利用しやすい制度になったNISAですが、投資経験のない初心者の方の中には、投資へのハードルを感じている方もいるのではないでしょうか。

次章にて、初心者が気を付けるべき点について解説します。

NISAで投資できる金融商品は、すべて元本割れのリスクがあるものです。国が推奨する制度だからといって、利益が保証されているわけではありません。

今回は、投資初心者がNISAを始める際に気を付けるべき点を3つ紹介します。

●投資のリスクを理解してから始める

投資のリスクとして代表的なのは「価格変動リスク」です。購入した金融商品の価格が変動することにより、損失が発生する可能性があるということです。

金融商品によっては「為替リスク」や「カントリーリスク」、「信用リスク」といったリスクが生じ、為替相場や国際情勢、景気状況などが価格変動の要因となります。

ここで覚えておいてほしいのは、リスクとリターンは比例関係にあるということです。大きなリターンが期待できる商品ほどリスクが高くなるため、「ローリスク・ハイリターン」の金融商品は存在しません。

NISAで投資できる金融商品は、上場株式や投資信託、ETF(上場投資信託)など様々で、商品によってリスクの度合いが異なります。

一般的に、ハイリスク・ハイリターンと言われる資産は「株式」で、投資信託は商品によってリスク・リターンの度合いは様々です。

●商品選びを慎重に行う

購入する金融商品によってリスクと期待リターンが大きく異なるので、商品選びは慎重に行う必要があります。

まずは、ご自身がどのくらいのリスクを許容できるかを考え、投資方針に沿った金融商品を選びましょう。

例えば、リスク許容度が高く、大きなリターンを得たい方は、株式の個別銘柄や株式の組入比率が高い投資信託などを購入するのがよいかもしれません。

一方、あまりリスクを取りたくない方は、株式の組入比率が低い投資信託などを選ぶのがよいでしょう。

●「長期・積立・分散」を意識する

金融商品への投資は、短期間で大きな利益を得ようとすればするほどリスクが高くなります。

NISAは長期の資産形成を目的とした制度なので、「長期・積立・分散」によってリスクを抑えた運用を心掛けましょう。

例えば、複数の資産や銘柄に分散投資できる「投資信託」を、長期間、一定額ずつ積み立てることで、投資のリスクを大幅に抑えることができます。

なお、「成長投資枠」と「つみたて投資枠」では積み立てられる商品が異なります。

つみたて投資枠の対象商品は「金融庁の厳しい要件を満たす投資信託」に限定されており、長期の資産形成に適さない商品を選んでしまう心配がないため、投資初心者にもおすすめです。

では、積立投資のイメージを掴んでいただくためにも、積立投資のシミュレーション結果をみていきましょう。