子どもたちが知っておくべき税金の使い道とその仕組みとは【金融教育プランナーが解説】

AI要約

税金は国や地方自治体が生活を支えるために集める重要な収入源であり、所得税や消費税などさまざまな種類がある。

税金は警察や消防などの公共サービスや災害対策、借金返済などに使われ、国の運営に不可欠である。

主な税金には所得税や法人税、消費税、相続税などがあり、それぞれの使途や納める人が異なる。

子どもたちが知っておくべき税金の使い道とその仕組みとは【金融教育プランナーが解説】

生活のなかで支払われているさまざまな種類の税金。国はどれだけの税金を集め、どのように使っているのでしょうか。また、わたしたちはどのような仕組みで税金を払っているのでしょうか。本記事では金融教育プランナーの盛永裕介氏監修の書籍『子どもにもできる資産形成 いますぐ知りたいお金のしくみ』(マイクロマガジン社)より一部を抜粋・再編集(監修者による加筆・修正等を含む)し、子どもに教えたい「国の収入と支出」「税金の種類や使い道」について解説します。

消費税を導入する前は、給料や稼いだお金から集める所得税と企業から集める法人税が税金の中心でした。しかし、それでは働いている人ばかりに税金の負担がかかってしまいます。さらに、国民が高齢化している日本では、働いている人の数が少なくなっているため、税金が減ってしまう恐れがあります。

そこで、誰からでも税金を集められる消費税が導入されました。消費税は、特定の世代に負担が集中しない公平な税制度とされ、会社が払う法人税や給与から払う所得税と比べて税金額が景気に左右されにくいため、安定した財源なのです。

税金は何に使われる?

税金は皆の生活を支えるために使われています。たとえば、警察署や消防署の活動、ゴミの処理、市役所の仕事、学校や公園、道路や橋、ダムの整備などです。その他、洪水や地震などの災害、戦争が起きたときに国を守ってくれる自衛隊の費用に当てられたり、国の借金を返したりするためにも使用されています。

国に入ってくるお金の種類

国の収入源のうち約60%が税金です。税金の中には、みんなが払っている消費税、働いている人が払う所得税、会社が払う法人税など、いろいろなものがあります。

税金の種類

税金にはいろいろな種類があります。所得税や、法人税、相続税のような国に直接納めるのは直接税、消費税や酒税、たばこ税のような税を納める人と税金を払う人が異なるのは間接税といいます。その中でも、主な税金を紹介します。

国に払う税金

1, 所得税・・・個人の所得(給与など)にかかる税金です。所得が多くなるほど、納める税金も多くなります。

2, 法人税・・・企業などの法人の所得にかかる税金です。所得が多くなるほど、納める税金も多くなります。

3, 消費税・・・商品の販売やサービスの提供にかかる税金です。商品を購入したり、サービスを受けたりした消費者がお店に払い、お店が国に納税します。

4, 相続税・・・人が亡くなった後、お金や土地などの財産を相続するときにかかる税金です。相続した財産が大きいほど納める金額が大きくなります。

地方に払う税金

1, 住民税・・・個人が住んでいる、会社がある都道府県や市区町村に納める税金です。

2, 自動車税・・・自動車を買うとき、もっている間、使うときにかかる税金です。

特別高い消費税とは

お酒やたばこ、ガソリン(揮発油)など、特別にかかる消費税があります。これらを個別消費税といいます。一般的に、個別消費税はふつうの消費税に比べて高い税率になります。