タペストリー、24年6月期は12%減益 第4四半期は減収減益なるも予想を上回り株価上昇

AI要約

タペストリー(TAPESTRY)は、2024年6月期の決算で売上高が微増、営業利益と純利益が減少したことが報告された。

主力ブランドである「コーチ」は売上を微増させる一方、「ケイト・スペード ニューヨーク」や「スチュアート・ワイツマン」は減収を記録した。

地域別では欧州やアジア太平洋地域が増加したが、北米市場が減少し、四半期ベースでも減収減益の結果となった。

タペストリー、24年6月期は12%減益 第4四半期は減収減益なるも予想を上回り株価上昇

「コーチ(COACH)」「ケイト・スペード ニューヨーク(KATE SPADE NEW YORK)」「スチュアート・ワイツマン(STUART WEITZMAN)」を傘下に持つタペストリー(TAPESTRY)の2024年6月期決算は、売上高が前期比0.1%増の66億7120万ドル(約9739億円)、営業利益は同2.7%減の11億4010万ドル(約1664億円)、純利益は同12.8%減の8億1600万ドル(約1191億円)だった。

なお、輸送費がやや低下したことや業務改善などにより、粗利益率は250ベーシスポイント(0.025%)上昇して73.3%だった。

ブランド別の売上高では、主力の「コーチ」が同2.7%増の50億9530万ドル(約7439億円)と微増を維持したが、「ケイト・スペード ニューヨーク」は同5.9%減の13億3440万ドル(約1948億円)、「スチュアート・ワイツマン」は同14.2%減の2億4150万ドル(約352億円)と減収だった。なお、いずれのブランドも引き続き北米市場への依存度が高く、売り上げに占める割合は「コーチ」が60%、「ケイト・スペード ニューヨーク」は81%、「スチュアート・ワイツマン」は67%となっており、米国の景気減速やそれに伴う国内需要の低下が業績に響いた。

地域別の売上高では、欧州が同14%増(現地通貨ベース、以下同)、アジア太平洋地域(日本と中国を除く)は同9%増、日本は同5%増、中国は同3%増だったものの、主要市場である北米は同1%減だった。

なお、四半期ベースで見ると、24年4~6月(第4四半期)の売上高は前年同期比1.7%減の15億9110万ドル(約2323億円)、営業利益は同14.1%減の2億3500万ドル(約343億円)、純利益は同28.9%減の1億5930万ドル(約232億円)と減収減益だった。しかし、いずれもアナリスト予想をやや上回ったことを好感し、決算を発表した8月15日の株価は前日比3.2%高の39.20ドル(約5723円)となった。