中国EC大手アリババの四半期売上高、市場予想下回る

AI要約

中国の電子商取引(EC)大手、アリババ・グループ・ホールディングが第1・四半期の決算を発表した。売上高はアナリストの予想を下回り、中国の景気低迷が消費者支出に影響を与えた。

中国経済の遅れと不動産市場の低迷がアリババの業績に影響を与えている。競争の激化や値引き施策の必要性も、業績に影響している。

アリババは国内の売上高が減少した一方、国際EC部門やクラウド部門では増加が見られた。特に低価格商品の需要や人工知能関連製品の需要が好調だった。

中国EC大手アリババの四半期売上高、市場予想下回る

[15日 ロイター] - 中国の電子商取引(EC)大手、アリババ・グループ・ホールディングが15日発表した第1・四半期(4─6月)決算の売上高は2432億4000万元(339億8000万ドル)で、LSEGがまとめたアナリスト平均予想の2490億5000万元を下回った。

中国の景気低迷に伴う消費者の支出抑制の動きが影響した。普通株主に帰属する純利益は242億7000万元(前年同期は343億3000万元)だった。

中国経済は景気回復が遅れているほか、不動産市場の低迷が続く。雇用への不安も背景に、中国の消費者心理や消費力が低下しているほか、アリババはライバルとの厳しい競争にもさられており、顧客を引き付けるための大幅な値引きや、販売促進策を迫られている。

中国EC部門の売上高は、購入者数と購入頻度が2桁の伸びだったにもかかわらず、前年同期から1%減少した。6月前後の大型通販セールは期間延長にもかかわらず、売上高が初めて減少したと指摘されている。

アリババの国際EC部門の売上高は32%増の293億元。低価格商品の需要を取り込んだことなどが寄与した。クラウド部門の売上高は6%増の265億5000万元。人工知能(AI)関連製品の需要などが好調だった。