「そいぎ、またきてくんしゃい」佐賀の方言を使ったATMが稼働へ

AI要約

佐賀県内のファミリーマートなどのATMで、佐賀のご当地言葉を使った音声対応が始まる。

ATMでは、地域ごとに異なる方言であいさつが流れ、地元の銀行員が音声を読み上げている。

地域に根ざしたサービスとして、日本全国で展開されているご当地言葉対応ATMの一環。

「そいぎ、またきてくんしゃい」佐賀の方言を使ったATMが稼働へ

 「そいぎ、またきてくんしゃい」

 佐賀県内のファミリーマートなどのATMで9月2日から、佐賀のご当地言葉(方言)を使った音声対応が始まる。

 サービスが始まるのは、ATMの管理運営会社イーネット(本社・東京)が県内に設置している73台。佐賀大国際交流推進センターの古賀弘毅准教授(言語学)が監修し、客が利用を始める時と終える時に、方言であいさつする音声が流れる。

 県内を小城市以東の東部地区、多久市以西の西部地区、唐津地区、田代地区(基山町など)の4地区に分け、地区ごとに「いらっしゃいませ」と「ありがとうございました。またお越し下さい」にあたる方言を用意した。

 例えば、佐賀東部地区の「いらっしゃいませ」は、地域によって「よーきてくんしゃったですねー」と「よーきんさったですねー」の2種類。

 イーネットの依頼を受けた佐賀銀行が「国民スポーツ大会で県外から来る人たちに親しみを感じてもらえるなら」と協力。各地域出身の同行の20~40代の行員7人が、音声を読み上げた。実家や親戚にも確認し、古賀准教授らと議論しながら、どんな言葉にするか決めたという。

 古賀准教授は「イントネーションや速度も含め、できるだけ自然に話してもらえるような言い回しにした」。本人が納得するまで録音を重ね、全体が終わるまでに約3時間かかったという。

 イーネットは「地域に根ざした身近なATMに」と、2012年7月の沖縄を皮切りに、ご当地言葉対応ATMを展開しており、佐賀で14府県目。(小陳勇一)