銀行の金利が20倍になるそうなので、タンス預金「200万円」を預けようか悩んでいます。預金すると税金はかかりますか?

AI要約

2024年3月、金融機関が金利を20倍に引き上げる背景や影響について説明。

日本銀行によるマイナス金利政策の終了と金利変更の理由を解説。

金利変更による預金利息の計算方法や税金の申告についての注意点を提示。

銀行の金利が20倍になるそうなので、タンス預金「200万円」を預けようか悩んでいます。預金すると税金はかかりますか?

2024年3月、さまざまな金融機関が普通預金や定期預金の金利を20倍にするなど、金利の上昇を発表しました。これは、マイナス金利政策に関する日本銀行の発表が大きくかかわっています。

金利が高くなるならタンス預金のお金もすべて預けたいと考える方もいるでしょう。預ける際は、税金の申告が問題ないかチェックが必要です。今回は、銀行の金利が20倍になる理由やタンス預金を入れるときの注意点などについてご紹介します。

日本銀行が2024年3月に発表した「金融政策の枠組みの見直しについて」によると「これまでの『長短金利操作付き量的・質的金融緩和』の枠組みおよびマイナス金利政策は、その役割を果たしたと考えている」とし、マイナス金利の終了を発表しています。これにより、日本銀行が提示する無担保コールレート(オーバーナイト物)は0~0.1%程度とされました。

この金利政策の変更を受け、大手銀行を含む多くの金融機関では金利の変更が行われました。

今回は、A銀行とB銀行の金利を比較しましょう。各銀行がマイナス金利政策解除により変更した利率は表1の通りです。

表1

※筆者作成

表1からも分かるように、金利の変更幅は銀行によって異なります。20倍ほど変わる銀行もありますが、短い期間の定期預金なら変えていない銀行もあるため、利用している銀行の金利を確認しておきましょう。

今回は、A銀行の普通預金を利用したとして、200万円を5年預けた場合の金額を変更前とあとで比較しましょう。200万円を0.001%で5年預けたとすると、5年後の利息は100円、合計金額は200万100円です。

一方、変更後の0.02%で200万円を預けると、5年後には利息が2000円、合計金額は200万5000円になります。変更前と比べると、利息額は50倍です。

預ける金額が多くなれば、さらに利息も増えるでしょう。

なお、国税庁「確定申告書等作成コーナー よくある質問」によると、「利子所得は、原則として、その支払を受ける際、利子所得の金額に一律15.315%(他に地方税5%)の税率を乗じて算出した所得税・復興特別所得税が源泉徴収され、これにより納税が完結する源泉分離課税の対象とされています」と記されています。

よって、そのままの金額では受け取れない点に留意しておきましょう。