南海トラフ「巨大地震注意」のお盆 祭りでは避難誘導マップを作成 予定を変更した観光客も

AI要約

お盆休み中の地震警戒と、各地でのお祭りの様子が伝えられました。

観光客誘導や避難場所の準備が行われ、祭りの開催に向けて様々な対策が講じられていた。

地元住民や踊り手の協力により、祭りは通常通り楽しく終了することを願っていた。

南海トラフ「巨大地震注意」のお盆 祭りでは避難誘導マップを作成 予定を変更した観光客も

8月8日、南海トラフ地震臨時情報が発表され、近畿と四国でも地震に警戒しながら日常生活を送る日々が続いている。「巨大地震注意」の中でお盆をどう過ごすのか、各地を取材しました。

12日、混雑のピークを迎えた新幹線は、お盆休みをふるさとや行楽地で過ごす人たちでにぎわった。乗客からは「南海トラフ地震臨時情報」の発表を受け、旅先でも地震に備えるという声が聞かれた。

千葉に帰省する家族:避難する場所を考えたりして、前もった意識を持ってます。プール行ったり、お祭り行ったりしようねって。

地震の発生に注意しながら日常生活を過ごす「巨大地震注意」。

高知の夏を彩る「よさこい祭り」は、緊急会議の結果、開催を決定し、9日から12日まで約1万7000人の踊り子が参加して行われた。

記者レポート:高知県のよさこい祭りの会場です。入口には避難場所を示すポスターが貼られています。

場内アナウンス:身の安全が確保されましたら慌てずに周りの方と助け合って避難場所の追手前高校、またはオーテピアへ避難してください。

場内アナウンスのほか、スタッフが来場者に避難場所を詳しく説明。 踊り子たちも、チーム内で「避難経路」の確認をしたという。

踊り子:もし(地震が)起きた時の避難場所とか、どう逃げるか、どう指示を出していくかとか、みんなで情報共有したりしながら、祈りながら踊っていました。

一方、徳島の夏の風物詩「阿波おどり」。 「巨大地震注意」の発表後の協議の結果、”予定通りの”日程で始まった。ただ、実行委員会は開催直前まで”予定にはなかった”対応にも追われていた。

実行委員が急きょ行っていたのは観覧席に津波の避難誘導マップを貼る作業。

阿波おどり実行委員:指示に従って避難いただければ安全に移動できるかと思います。

地図はすべての会場からの、すべての避難経路を網羅していて、非常に細かく書かれている。

これを見た地元の人たちは…

両国本町商店街 瀬戸恵深さん:現在地ってシール貼ってあげた方がいい。

両国本町商店街 新居綾路さん:そもそもここが4番って分からない。

地元の商店街の人たちが、自分たちでもうひと工夫加えようと、避難場所の方向が分かるピクトグラムを作った。

両国本町商店街 瀬戸恵深さん:張り紙で救える命があるのなら1枚でも多く貼った方がいいのかなと。

記者リポート:阿波おどり会場の近くにある山には、英語や中国語表記もある津波避難場所の看板が立てられました。

阿波おどり期間中の巨大地震で懸念されているのは、数万人規模の来場者を津波からどう守るのか。阿波おどり会場の周辺の地域では、住民のおよそ10倍にあたる7万人を避難させなければならず、南北2つの山を目指して避難してもらう計画が立てられた。

地元に詳しい連の踊り手にも、県外・海外からの観光客を誘導するようお願いしている。

踊り子:地震もなく4日間、雨も降らずに楽しく終われたらいいなと思います。

市や地元住民、そして踊り手たちのちょっとした意識の違いが”いつも通り”の祭りを支えている。