パリ五輪で記録更新の“世界最速チェーン”…好タイムが続々の裏側をアジアでシェア7割の企業が明かす

AI要約

パリオリンピック™で、ものづくり王国・石川の高い技術力が、日本チームを影で支えている事をご存じでしょうか?

石川・加賀市のニッチトップ企業も、世界最高峰の場で戦いを挑んでいます。その舞台裏に迫ります。

男子チームスプリントで日本チームは、予選、決勝と相次いで日本新記録を更新しました。順位は5位でメダルには届かなかったものの、個人戦につながる走りを見せました。

大同工業が「世界最速」のチェーンを開発しようと、社内に開発プロジェクトチームを立ち上げたのはいまから2年前の2022年。すでに世界でも高い評価を受けていた大同工業の自転車チェーンでしたが、それでも開発には多くの困難がありました。

パリ五輪で記録更新の“世界最速チェーン”…好タイムが続々の裏側をアジアでシェア7割の企業が明かす

パリオリンピック™で、ものづくり王国・石川の高い技術力が、日本チームを影で支えている事をご存じでしょうか?

石川・加賀市のニッチトップ企業も、世界最高峰の場で戦いを挑んでいます。その舞台裏に迫ります。

6日から始まったパリオリンピックの自転車トラック競技。長さ250メートルのトラックをいかに早く走るかで競われ、選手の能力とともに成績を左右するのが自転車の性能です。

男子チームスプリントで日本チームは、予選、決勝と相次いで日本新記録を更新しました。順位は5位でメダルには届かなかったものの、個人戦につながる走りを見せました。

■好成績を支える“世界最速チェーン”

この日本の好成績のウラには、石川県の企業が持つ技術が大きく関わっていました。

加賀市の大同工業。明治期の1903年から自転車の車輪の部品であるリムの製造を始め、その後、オートバイや自転車のチェーンの製造なども展開、自転車部品では日本を含めたアジア圏で約7割のシェアを占めています。

世界的な自転車部品メーカーの大同工業がパリの舞台に送り込んだのは、日本代表がトラック競技で使う自転車のチェーンです。

大同工業 新家啓史社長

「レースという過酷な環境で使用される部品は性能はもちろん、高い安全性が求められる。世界の頂点をめざし精進したい」

ことし3月に行われた調印式。大同工業が日本代表のオフィシャルサプライヤーとしての契約を結んだのは4年後のロサンゼルスオリンピックを見据えた2029年3月まで。しかし、契約に至るまでには多くの困難がありました。

■開発2年 200本以上の試作重ねて…

大同工業 産機技術課 菊知達哉さん

「自転車チェーンという技術を高めていくために、企業としてチャレンジしていこうという趣旨のもと始まった」

大同工業が「世界最速」のチェーンを開発しようと、社内に開発プロジェクトチームを立ち上げたのはいまから2年前の2022年。すでに世界でも高い評価を受けていた大同工業の自転車チェーンでしたが、それでも開発には多くの困難がありました。