2140ccで680PSを発揮!! 2代目[カムリ]にも搭載された名機3Sって知ってる?

AI要約

トヨタ車に搭載された名エンジンとして、3Sエンジンに注目。

3S-GEや3S-GTEは幅広いフィールドで活躍し、モータースポーツシーンでも長らく活躍。

WRCやラリーシーンでのトヨタ車のグループB時代からグループA時代への活躍も紹介。

2140ccで680PSを発揮!! 2代目[カムリ]にも搭載された名機3Sって知ってる?

 トヨタ車に搭載された名エンジンと言えば何を思い浮かべるだろうか?4A-G?2JZ?確かに名機だが、今回は3Sエンジンに注目したい。なぜならば、これだけ幅広いフィールドで活躍し、そして長らくモータースポーツシーンでも現役であったエンジンは他に例が少ないからだ!

文:西川昇吾/写真:トヨタ、ベストカー編集部 ほか

 3Sと一括りに言われることが多いが、スポーツモデルなどに搭載されたりモータースポーツシーンで活躍をしたりしたのは、ヤマハ製のヘッドを採用した3S-GE、もしくはそれにターボを採用した3S-GTEである。

 初登場は1984年のことであった。当時マイナーチェンジをした2代目カムリと2代目ビスタに搭載され、2.0L(1997cc)の自然吸気エンジンながら当時としては高性能な160PSを発生していた。

 そしてターボ仕様の3S-GTEは1986年に登場。185PSのハイパワーを誇ったこのユニットは、トヨタ初の4WDスポーツモデルであるセリカGT-FOURに搭載された。ここから様々なトヨタのスポーツモデルに搭載されるのだが、3S-GE系エンジンはモータースポーツシーンでの活躍も目立ったエンジンだったのだ。

 まずセリカにも搭載されたということもあり、ラリーシーンでの活躍は目立っていたところだ。

 セリカGT-FOURが実戦投入される前、WRCはグループB規定で競われており、狂気の時代とも言われていた。

 500PSを超えようとするエンジンをミドシップに搭載し、4輪を駆動する。これがグループB規定での勝利への方程式とも言えるパッケージであった。

 このパッケージを実現するため、トヨタは1980年代半ばに初代MR2ベースのグループBマシン「222D」を開発していた。

 ベースのMR2には4A-G系エンジンが搭載されていたが、これを3S-GEに換装。排気量を2053ccまで拡大し、ターボで武装して500PSを超えるとされる最高出力を誇った。しかし、グループB規定が安全を考慮し廃止されたため、222Dはお蔵入りになることになった。

 WRCがグループA規定によって競われることになり、1988年にようやく3S-GTEを搭載したセリカGT-FOURが実戦投入されることになった。その後、トヨタがワークスとして活動した1999年まで3S-GTEは使われ続けることとなった。その間に計3回のマニュファクチャリングチャンピオンを獲得している。