トヨタ、認証不正の責任は報酬に反映 佐藤恒治社長「取締役の信任低下は大きな課題」

AI要約

トヨタ自動車が型式指定の認証不正問題を巡り、再発防止策を提出。佐藤社長は自らの経営責任を改善する意向を示し、報酬に反映されることを説明。

報酬評価の要素を経営責任として組み入れ、不正問題に対して取締役以上の責任を明確にする方針を示す。

豊田会長の責任についても言及し、株主総会での賛成率低下を受けて、トヨタの経営実態と企業統治の説明に努める姿勢を表明。

トヨタ、認証不正の責任は報酬に反映 佐藤恒治社長「取締役の信任低下は大きな課題」

車の量産に必要な「型式指定」の認証不正を巡り、国土交通省に9日に再発防止策を提出したトヨタ自動車の佐藤恒治社長は記者団の取材に応じ、自らの経営責任について「先頭に立って改善していくことだと思う」と述べる一方、不正問題は令和6年度の執行役員以上の報酬の評価に反映されると説明した。

佐藤氏は「グループで認証不正問題が複数起こっていることも含めて、トヨタの執行役員以上に関しては5年度の報酬に対して経営責任の要素を反映して評価を行っている」と話し、報酬に関する社内ルールに基づき今回のトヨタ本体の不正も同様に6年度の報酬評価に反映されるとした。

また、豊田章男会長の責任を問われると「取締役の信任が低下していることはトヨタにとって大きな課題だ」と、今年の株主総会の取締役選任での賛成率の結果に言及。海外の機関投資家などにトヨタの経営の実態が十分に理解されていないとの認識を示し、「われわれがしっかりと説明責任を果たし、認証の問題もきっかけにしながらトヨタが正しい取り組みができる会社になっている。そこにちゃんと企業統治がされているということを示しながら、ご理解を投資家の方にいただけるように行動してきたい」と述べた。

トヨタが6月に開いた定時株主総会では取締役に再任された豊田会長への賛成率が前年の84・57%から71・93%と大きく低下した。