日経平均は反落、為替連動で方向感なく 好業績物色は活発

AI要約

東京株式市場で日経平均は、前営業日比258円47銭安の3万4831円15銭と、3日ぶりに反落して取引を終えた。個別物色の意欲は確認されたが、為替動向に左右されやすい地合いが続く見通し。

日経平均の値幅は1172円と広く、依然ボラタイルな動きが続いている。株価の相関関係に着目した機械取引の影響も指摘されている。

個別では、好決算銘柄への物色が活発で、半導体関連銘柄の動向も注目されている。プライム市場の騰落数は値下がりが多く、対照的な値動きが見られた。

日経平均は反落、為替連動で方向感なく 好業績物色は活発

Hiroko Hamada

[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比258円47銭安の3万4831円15銭と、3日ぶりに反落して取引を終えた。前日の米株安や為替の円高進行を受けて売りが強まり、前場に800円超安となる場面があった。後場は一転して290円高となるなど、終日、為替動向に振らされる展開となった。一方、好決算銘柄には買いが入り、個別物色の意欲は確認された。

日経平均の1日の値幅は1172円となり、「週初に比べれば値幅は縮小してきているが、依然としてボラタイルな動きになりやすい」(国内証券・ストラテジスト)との指摘が聞かれた。

なかのアセットマネジメントのチーフポートフォリオマネージャー、山本潤氏は、為替と株価の相関関係に着目した機械取引の影響で「日本株は為替動向に左右されやすい地合いが続きそうだ」と話す。

足元の日経平均は落ち着きどころを探るような状況で、水準としては3万5000円を挟んでの値動きが続くのではないか、という。

TOPIXは1.11%安の2461.70ポイントで取引を終了。プライム市場指数は1.11%安の1266.93ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は5兆3509億2000万円だった。東証33業種では、鉱業、石油・石炭製品、小売など7業種が値上がり。金属製品、非鉄金属、銀行など26業種は値下がりした。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.15%高の557.73ポイントと、3日続伸した。

個別では、好決算銘柄への物色が活発となり、レーザーテック、ニトリホールディングス、アサヒグループホールディングスが大幅高となった。

半導体関連はまちまちで、東京エレクトロンが小幅高、アドバンテスト、ソフトバンクグループはそれぞれ4%超安だった。指数寄与度の大きいファーストリテイリングは2%高、主力のトヨタ自動車は1%超安だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり588銘柄(35%)に対し、値下がりが1027銘柄(62%)、変わらずが31銘柄(1%)だった。