【米国株ウォッチ】好調なQ2決算だったメタ、年初来42%上昇で上値余地は?

AI要約

メタ・プラットフォームズ(META)の株価が年初来に約42%上昇しており、過去3年間のリターンも示している。

2024年第2四半期の決算では収益が予想を上回り、主要指標も改善していることが報告されている。

2023年度の年間収益予想や目標株価に関する展望も示されており、期待が寄せられている。

【米国株ウォッチ】好調なQ2決算だったメタ、年初来42%上昇で上値余地は?

フェイスブックやインスタグラムなどを運営するメタ・プラットフォームズの株価(ティッカーシンボル:META)は年初来で約42%上昇している。比較として、S&P500種株価指数は同期間で16%上昇し、メタの同業であるアルファベットは約25%上昇した。米国時間8月6日現在のメタの株価は約494ドルで、これは私たちが算出した目標株価の527ドルを約6%下回る水準だ。

■株価パフォーマンス

メタの株価は2021年1月上旬につけた275ドルから現在の494ドル前後の水準まで、約80%という極めて力強い上昇を見せている。過去3年間のリターンを見ると、2021年は23%、2022年はマイナス64%、2023年は194%だった。これに対し、S&P500のリターンは、2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、METAのリターンは2021年と2022年にS&P500を下回った。

■直近の決算動向

メタが米国時間7月31日に発表した2024年第2四半期決算は予想を上回り、収益は前年同期比22%増の391億ドル(約5兆6570億円)となった。これは主に広告収入が前年同期比で22%増えたことによる。さらに、同社の主要経営指標も改善している。2024年6月のFamily Daily Active People(ファミリーDAP:同社が「ファミリー製品」と呼ぶFacebook、Instagram、Messenger、WhatsAppの少なくともいずれか1つを任意の1日に利用したユーザーの数)は前年同期比7%増の32億7000万人、広告インプレッションは10%の改善、広告単価は10%上昇した。コスト面では、総費用の対収益比率が前年同期比で低下し、営業利益率は前年同期の29%に対し38%となった。その結果、純利益は前年同期比73%増の135億ドル(約1兆9534億円)だった。

2024年度上半期の累計収益は、主に広告収入の増加により、前年同期比25%増の755億ドル(約10兆9251億円)となった。さらに、上記で紹介したすべての主要指標も同期間に成長を記録した。コスト面では、収益に占める費用の割合が低下したため、営業利益率は前年同期の約28%から39%へと改善した。純利益は前年同期比91%増の258億ドル(約3兆7348億円)だった。

■年間収益は約23兆円との予想

私たちは、メタの業績は第3四半期以降も同様の傾向が続くと予想している。注目すべきことに、同社は第3四半期の収益は385億ドル(約5兆6140億円)から410億ドル(約5兆9786億円)の範囲に留まるとの見通しを示した。結果として、メタの2024年度の年間収益は1583億ドル(約23兆円)程度、調整後の年間純利益は520億ドル(約7兆5727億円)になると予想されている。私たちは、この予想利益から算出した年間EPS(1株当たりの純利益)の20.12ドルに、26倍強のPER(株価収益率)を掛け合わせ、冒頭で紹介した527ドルの目標株価を設定した。