午後3時のドルは一時141円台へ急落、1年8カ月ぶりの大幅安

AI要約

午後3時の取引では、ドルが急落し、円高が進んでいる。世界的な株安によるリスク回避の動きが円を買わせ、ドルは安値更新となった。

円売りポジションが減少し、市場ではドルの下落が続いている。投資家のリスク許容度が低下し、パニック状態となっている。

円の上昇は対米ドル以外でも見られ、豪ドルやユーロ、英ポンドなどの通貨が安値更新となっている。

午後3時のドルは一時141円台へ急落、1年8カ月ぶりの大幅安

Shinji Kitamura

[東京 5日 ロイター] -

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 142.65/142.69 1.0912/1.0913 155.65/155.71

午前9時現在 145.58/145.60 1.0910/1.0911 158.83/158.88

NY午後5時 146.54/146.55 1.0910/1.0911 159.86/159.92

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤から大幅ドル安/円高の142円半ばへ下落して取引されている。世界的な株安を受けてリスク回避的な買いが円に殺到し、ドルは一時141.67円と1月2日以来7カ月ぶり安値を更新した。

日経平均が12%超下落し、1987年10月のブラックマンデーを超える過去最大の下げ幅となる中、ドル/円も日中高値の146円半ばから141円半ばまで大きく売られた。

日中のドルの下げ幅は、現時点でおよそ4.9円。1日の下げとしては、日銀が当時の黒田東彦総裁の下で長期金利の許容変動幅を0.5%に拡大し、大規模緩和政策修正の第一歩を踏み出した2022年12月20日以来、約1年8カ月ぶりの大きさとなった。

市場では、日米をはじめとする世界的な株価の下落が投資家のリスク許容度を低下させ、保有ポジションの削減に走っていることが、歴史的な規模に積み上がっていた円売りを逆回転させているとの見方が強まっている。「もはやパニック的な動きで、ドルの下値のめどが立たない」(外銀アナリスト)状況だという。

米商品先物取引委員会(CFTC)がまとめたIMM通貨先物の非商業部門の取組状況によると、7月30日時点の投機の円売りは7万枚超と、1月以来の水準まで減少した。30日時点でドルは152円台まで下落していたが「依然として円売りを巻き戻す余地がかなりあった」(同)ことが明らかになっている。

円は対米ドル以外でも大きく上昇し、豪ドルは90円前半と1年3カ月ぶり、ユーロは154円前半と8カ月ぶり、英ポンドが180円前半と8カ月半ぶり安値をそれぞれ更新した。