英中銀チーフエコノミスト、早急な追加利下げへの期待をけん制

AI要約

イングランド銀行のチーフエコノミストは、インフレ退治がまだ終了しておらず、企業が価格を引き上げ続けていることを指摘している。

英中銀はインフレ率が目標の2%に戻ったが、今後再度上昇すると予想しており、物価押し上げるセクターが存在する可能性を示唆している。

サービスセクター全体での物価上昇圧力が依然として残る中、過度の利下げは避けるべきとの見解を示している。

英中銀チーフエコノミスト、早急な追加利下げへの期待をけん制

(ブルームバーグ): イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏はインフレ退治はまだ終了しておらず、企業はまだ価格を引き上げている証拠があるとして、すぐに追加利下げがあることを想定しないようくぎを刺した。

英中銀が1日発表した0.25ポイントの利下げを巡っては、金融政策委員会(MPC)メンバーの一人であるピル氏は利下げを支持しなかった。同氏はインフレ抑制では「進展を見せた」ものの、「まだ完了していない」と述べた。

英中銀の議事要旨によれば、MPCメンバーのうち、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)直後以来の利下げを支持したのは5人、4人は据え置きを主張した。2022年と23年に2桁に達していた英国のインフレ率は中銀目標の2%に戻ったが、英中銀は今年再度上昇すると予想しており、経済の一部セクターが物価を押し上げる可能性があるとみる。

英国ではサービスセクター全体で根強い物価上昇圧力が依然として見られると同氏は指摘。企業の価格設定や賃金、利幅などでインフレの「二次的効果」の兆候もあるという。

ピル氏は「ごく近い将来に金利はさらに引き下げられるとは、まだ約束すべきではないだろう」と述べた。

原題:BOE Chief Economist Urges Against More Rate Cuts Too Quickly (1)(抜粋)

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