英国中銀、0.25%利下げを決定 インフレ一段落、4年5カ月ぶり

AI要約

イングランド銀行が政策金利を4年5カ月ぶりに引き下げる決定を発表。

欧州の中央銀行も利下げを決定する動きが広がっており、物価の緩和を受けて金利が調整されている。

米国のFRBも利下げを検討する姿勢を見せ、金融政策の変化が注目される。

英国中銀、0.25%利下げを決定 インフレ一段落、4年5カ月ぶり

 英国の中央銀行にあたるイングランド銀行(BOE)は1日、政策金利を5・25%から5%に引き下げると発表した。6月の消費者物価指数の上昇率がBOEの目標である前年比2%まで低下し、4年5カ月ぶりの利下げを決めた。

 利下げは新型コロナの感染が拡大した2020年3月以来となる。その後はロシアによるウクライナへの全面侵攻などを受けて物価が高騰し、政策金利を引き上げた。昨年9月以降は、物価高が一段落したとして据え置いていた。

■物価目標を達成

 物価高はここ数カ月で緩和し、BOEの目標である2%を達成。6月の会合では、8月の利下げの可能性を示唆していた。

 欧州では利下げが広がる。欧州中央銀行(ECB)は6月、4年9カ月ぶりの引き下げを決定。スウェーデンの中央銀行のリクスバンクも5月に8年ぶりの利下げに踏み切った。

 米国の中央銀行にあたる米連邦準備制度理事会(FRB)は7月31日、政策金利の据え置きを決めた一方で、パウエル議長は「早ければ9月会合で利下げが検討される可能性がある」と言及した。(ブリュッセル=牛尾梓)