午前の日経平均は大幅続落、1800円超安 一時歴代2位の下落幅

AI要約

前場の東京株式市場では日経平均が大幅続落し、為替や米景気の懸念から全面安の展開となった。

金融セクターを中心に売りが目立ち、日経平均は6月以来の安値を付けた。

為替が円高基調のため、内需株が物色されやすいが、日経平均は上値の重さで苦戦している状況。

午前の日経平均は大幅続落、1800円超安 一時歴代2位の下落幅

Hiroko Hamada

[東京 2日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比1864円48銭安の3万6261円85銭と、大幅続落した。為替の円高基調や米景気への懸念による米株安を嫌気し全面安の展開で、一時2000円超安と終値ベースの下落幅2位を超える下げとなった。指数寄与度の大きいハイテク株や金融株への売りが目立った。

日経平均は前営業日比682円安と大幅安でスタートし、すぐに節目の3万7000円を割り込み前場中盤に2019円安の3万6107円29銭で安値を付けた。プライム市場では9割超が値下がりした。

売りが一巡した後は下げ幅を縮小したが、戻りは限定的で3万6500円台を中心にもみ合いとなり、米株先物の下落や円高進行で前引けにかけては再び下げ幅を広げた。セクター別では、証券や保険、銀行など金融セクターが大幅下落した。

日経平均は7月11日に付けた高値(4万2426円77銭)から6000円以上値下がりしており、「短期的な売られ過ぎサインも出ている」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれる。

一方、SBI証券の投資調査部長・鈴木英之氏は「為替が円高基調のため内需株の方が物色されやすいが、日経平均の押し上げにはつながりにくい」と指摘し、日経平均は上値の重い展開が続くとみている。チャート上で節目となっていた4月19日の安値(3万6733円06銭)は下回っており、次の下値めどは2月7日安値(3万5854円63銭)が意識されやすいという。

TOPIXは4.67%安の2577.51ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は3兆3062億6200万円だった。東証33業種では、全業種が値下がり。証券、保険、銀行が下落率上位に並んだ。

個別では、東京エレクトロンが11%超安、アドバンテストが8%超安、SCREENホールディングスが11%超安と大幅下落。三菱UFJフィナンシャル・グループは8%超安、大和証券グループ本社は17%超安だった。

指数寄与度の大きいファーストリテイリングは1%超安、ソフトバンクグループは6%超安だった。主力のトヨタ自動車は2%超安。

一方、日本ハム、JVCケンウッド、コナミグループは上昇した。

プライム市場の騰落数は、値上がり28銘柄(1%)に対し、値下がりが1611銘柄(97%)、変わらずが6銘柄だった。