「業界初」段ボールハンガーでプラ削減 福岡発Solairo Cleaning Factoryのめざす世界

AI要約

アルサが立ち上げた自然派クリーニングブランド「Solairo Cleaning Factory」では、プラスチック使用量削減など環境に配慮した取り組みを展開。

クリーニング需要の減少を受け、コロナ禍でリブランディングを模索していた中、サステナビリティを重視した新ブランドへの展開を決定。

「ゼロ・ウェイスト&サステナブル」をコンセプトに掲げ、既存店舗を改装して環境負荷を減らす取り組みを進めています。

「業界初」段ボールハンガーでプラ削減 福岡発Solairo Cleaning Factoryのめざす世界

リネンサプライなどの事業を展開するアルサ(福岡市)が立ち上げた自然派クリーニングブランド「Solairo Cleaning Factory(そらいろクリーニングファクトリー)」では、洗剤の量り売りや段ボールハンガーの導入など、プラスチック使用量削減につながる取り組みを進めています。親会社のアルサホールディングスでサステナビリティ担当の執行役員を務める毛利明光さんに、経緯や成果を尋ねました。

――「街のクリーニング屋さん」が、自然派クリーニングブランドに生まれ変わったそうですね。どんなきっかけだったのでしょうか。

クリーニングの需要は右肩下がりが続いています。リブランディングの検討を始めた当時、当社では7店舗を運営していました。社内では「クリーニングから撤退してはどうか」という声も上がり、私は社長に「ちょっと待ってください、私に一度任せてもらっていいですか」と申し出たんです。

当初は店を改装してハイブランド化することで生き残ろうと考えていたのですが、そんなときにコロナ禍に見舞われました。売り上げが半減するような状況で、「店をきれいにして値上げしても、お客さまは簡単には戻って来ないだろう」と感じました。

「これからのクリーニング店はどうあるべきだろう」。工場長と話し合って出した方向性が、「自分の子どもに胸を張って『ここがお父さんのクリーニング店だよ』と言える店をつくろうよ」。私自身、子育てをするなかで環境問題に対して憂慮し、会社の事業としてできることはないかと考えてきたので、「未来の子どもたちのために、環境改善に取り組むブランドを立ち上げよう」と決めました。

クリーニングはお気に入りの服の汚れを落として、長く着ていただくためのサービスですから、本来は環境負荷を下げる取り組みと言えます。しかし、使用する洗剤やプラスチック製ハンガー、服にかけるビニールカバーには、環境面の課題があると感じてきました。

そんな課題を乗り越えようと立ち上げたのが、自然派クリーニングブランドの「Solairo Cleaning Factory」です。2021年10月のことでした。コロナ禍の影響で大きな投資はできなかったので、既存の2店舗を改装し、ようすを見て半年後にもう2店舗も改装しました。「ゼロ・ウェイスト&サステナブル(廃棄ゼロ・持続可能)」をコンセプトに掲げて営業しています。