米マイクロソフト、クラウド堅調で増収 市場予想下回り、株価は下落

AI要約

マイクロソフト(MS)は、今年4~6月期に企業向けのクラウド事業が好調で増収増益となったが、AI分野での売り上げが市場予想を下回り株価が下落した。

売上高は15%増の647億ドルで、クラウドサービスの売上高は29%増えたが市場予想を下回る結果となった。

競争が激化するAI分野での投資が続く中、MSは長期的視野で設備投資を行い成長を加速させる方針を示している。

米マイクロソフト、クラウド堅調で増収 市場予想下回り、株価は下落

 米マイクロソフト(MS)が30日発表した今年4~6月期決算は、企業向けのクラウド事業が堅調で、増収増益となった。ただ、生成AI(人工知能)を使う「アジュール」などのサービスの売り上げが市場予想を下回り、株価は同日の時間外取引で下落した。

 売上高は前年同期比15%増の647億ドル(約9.9兆円)、純利益は同10%増の220億ドル(約3.4兆円)だった。クラウドサービスの売上高は同29%増えたものの、市場予想(30%増)をわずかに下回り、株価が時間外取引で終値から一時6%以上、下落した。

 AI分野で競争が激化するなか、IT大手各社はデータセンターなどに巨額の投資を続けており、投資家からは収益性を懸念する見方が出ている。MSは6月までの3カ月だけで設備投資に19億ドル(約2900億円)を投じており、来年度はさらに増やす方針だ。サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は「これらの投資は、今後10年以上にわたる成長を加速させる長期的な資産となる」と重要性を強調した。(サンフランシスコ=五十嵐大介)