米P&G、売上高が予想下回る 値上げ抑制も需要鈍化

AI要約

米P&Gは2023-24年度第4四半期決算で市場予想を下回る純売上高を報告。需要の鈍化や値上げ抑制の影響が指摘されている。

低価格志向の顧客向けに新製品を投入し、販促を強化するも売上高に影響。中国市場の低迷も売上に影響を与えた。

第4四半期の調整後の1株当たり利益は市場予想を上回り、来年度には自社株買いを計画。中核利益に関しても見通しを提示。

米P&G、売上高が予想下回る 値上げ抑制も需要鈍化

[30日 ロイター] - 米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が30日発表した2023―24年度第4・四半期決算(4―6月期)の純売上高は205億3000万ドルと、LSEGによる市場予想の207億4000万ドルを下回った。

値上げ抑制にもかかわらず、トイレットペーパー「チャーミン」や紙おむつ「パンパース」の需要が世界的に鈍化したことが響いた。全体の販売数量は、ヘルスケア部門などが堅調で、前年同期から1%増加を確保した。平均価格も1%上昇したものの、前年同期の7%上昇からは鈍化した。

低価格志向の顧客向けに、P&Gは多額の資金を投じて日用品の新製品を投入。また、販促を強化し、割引も実施したことから一部の商品の価格が下がり、最大部門の「ファブリック&ホームケア」部門の売上高に影響した。中国で日用品向けの支出が低迷していることも響いた。

第4・四半期の調整後の1株当たり利益は1.40ドル。主に商品コスト減が寄与し、予想の1.37ドルを上回った。

P&Gは24─25年度に60億─70億ドルの自社株買いを計画していることも表明した。

24─25年度の中核利益は1株当たり6.91─7.05ドルに上昇すると見込む。市場予想は6.97ドル。通期売上高の伸びは2─4%と見込んでいる。市場予想は3.04%増となっている。