資料作成中に「少しだけメールチェック」は絶対ダメ…科学が証明「集中力の回復に23分かかる」という現実

AI要約

集中力高く仕事を効率的にこなすためには、1つのことに集中することが重要であり、複数のことを同時に処理すると効率が低下することが示唆されている。

具体的な目標を設定することで、タスクを段階的に進めることができ、目標達成の確率が高まることが示されている。

AさんとBさんの例からも、具体的なスケジュールを決めてからタスクに取り掛かることが効果的であることがわかる。

集中力高く仕事を効率的にこなすにはどうすればいいか。研修会社らしさラボ代表の伊庭正康さんは「われわれの脳は、ワーキングメモリの容量が小さいため、『1つのこと』しかできない仕様になっている。そのため、同時に2つのことをすると、キャパオーバーになり、『ミスの確率が高くなる』『仕入れた情報を活かす能力が低下してしまう』という状態に陥る。さらに、複数のことを同時に処理すると、ストレスホルモンである『コルチゾール』の分泌が促され、ネガティブな感情になることもわかっている」という――。

 ※本稿は、伊庭正康『やる気ゼロからフローに入る 超・集中ハック』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

■“ベストを尽くせ”より「具体的な目標」を

 どんなタスクでも、“中だるみ”は起こります。

 対策は、「いつ、何をするのか」を明確にしてから着手すること。

 そうすることで、あたかもドミノ倒しのように、次々とタスクを処理できるようになります。

 アメリカの心理学者ロックが提唱した「目標設定理論」は参考になります。

 この研究では、“ベストを尽くせ”といった「曖昧な目標」より、「具体的な目標」を設定した方が、難易度の高いことでも完遂できることが確認されているのです。

 例えば、30ページ分の分厚い企画書を作成するとしましょう。

 なかなかの重労働です。気を抜くと、締め切りまでに間に合わないかもしれません。

 さて、次のAさん、Bさんのどちらが、確実に仕上げられると思いますか?

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Aさん:

「今週中に終える」と期限を明確にした上で、着手する。

Bさん:

月曜、業界の情報をネットで調べる。

火曜、ネットでは得られない情報を先輩に教えてもらう。

水曜、作成に着手。15ページを完了させる。

木曜、残りの15ページを作成。

金曜、確認をした後、お客様にメールを送る。

と決めてから着手する。

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 この場合、正解はBさんというわけです。