【イギリスでアクティが走ってたって知ってた!?】英国紳士がマイクロ商用車をシャコタン化したハードコア軽トラにゾッコン☆
イギリス在住の日本車マニアが所有するホンダアクティトラックのカスタムプロジェクトを紹介。
車両の歴史や入手までの経緯、カスタムプラン、完成後の活動について詳細に説明。
クラシックな外観を保ちつつ現代テクノロジーでカスタマイズし、ヨーロッパのイベントで活躍する準備を進めている。
日本車好き英国人マニア
渾身のスラムドアクティ!
BASE CAR:アクティトラック/1985年型
Cheers Guys(こんにちは)!!
イギリスに住む日本車大好きなカスタムクレイジーです(笑)。
今日は僕の所有しているホンダアクティトラックを紹介しよう。
イギリスでは’70年代後半からマイクロトラック、つまり日本の軽トラが売られていて、街中で見かけるくらいポピュラーだったんだ。
ホンダはアクティ、スズキはGMブランド下のベッドフォードやボグスホールブランドでも、ラスカルという車名でスーパーキャリイを販売していて、この3車種が人気だった。
ボクは12歳の時にベッドフォード・ラスカルに恋して以来、何台か軽商用車に乗ってきた。
ほかにも小さくてちょっと変わったクルマ、例えばスマートやニッサン・キューブなどが大好きだったんだ。
そして’16年、ついに念願かなって’85年型のホンダ・アクティトラックを入手することができた。
ちなみに、このアクティのヒストリーを調べたところ、’85年4月1日にラインオフし、チェシャー州のBoston Motor Carsで販売され、マンチェスター、コルチェスター、ボルトン、ナッツフィールド、チッペナムと居住地とオーナーを変えながら働き続けてきたようだ。
ボクが入手した時にはかなり車両もくたびれていたんだ。
入手して、まずはGAZのコイルオーバーでロワードして、いくつかのイベントに参加。
その翌年には大規模なプランをスタートさせるために、アクティを一旦ガレージに入れることにしたんだ。
カスタムプランは、油圧サスペンションを使って最大7インチの車高調整を可能にすること。
もちろん、足回りは大幅にモディファイが必要だったヨ。
特に大変だったのは、荷台の下にすべてを収めなくてはならないという点だったね。
ツヤ消しのペパーミントグリーンでペイントし、荷台にハミ出したタイヤは、酒を入れるケースを加工して置いただけ、というチープスタイルで、完成後は、イギリス各地のイベントにこの状態で自走で参加してアワードを受賞したり、9月にストリートマシン誌の取材を受けたりと、とにかく大活躍だったネ。
翌年は再びガレージでリニューアルプランをスタートさせ、レストアと、さらにスラムドさせるために、フロント周りの大幅なリニューアルを計画。
これを機に完璧なボディワークをすることを決意したんだ。
ボディはソーダブラストで塗装をすべて剥いで、新たにブラウンメタリックでペイントしているんだけど、今回、合わせてアメ車用のパーツを使ってインナーフェンダーを製作したり、ワーゲンバスの補修用パネルを流用してベッド下のスカート部分をすべて作り直したりしているんだ。
こうして手に入れてから4年もかかっちゃったけど、ようやくボクの理想の姿にすることができた。
周りは「ドリフト車でも作るんだろ?」って聞いてきたけど、そうではなくクラシックなオリジナルの外観はキープしながら、現代のテクノロジーでカスタマイズしたかっただけ。
ボクは完成したこのクルマを目一杯楽しむつもりさ。
ヨーロッパのイベントに来たときは、ぜひとも声をかけてくれ!!
『カスタムCAR』2020年10月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)