エア・ドゥ、カスハラ対処方針策定

AI要約

エア・ドゥ(ADO/HD)は7月26日、カスタマーハラスメント(カスハラ)に対する方針を策定したと発表した。社員の就業環境を害する行為に毅然と行動し、組織的に対応することを明示している。

カスハラの定義や判断基準、対処方針が具体的に示されており、悪質な行為には厳正に対処する意向を示している。

国内の航空会社でも同様の対処方針が整備されており、エア・ドゥの発表により関連する航空会社の対処方針が揃った。

エア・ドゥ、カスハラ対処方針策定

 エア・ドゥ(ADO/HD)は7月26日、カスタマーハラスメント(カスハラ)に対する方針を策定したと発表した。社員の就業環境を害するものとして毅然と行動し、組織的に対応するとした。

 カスハラの定義は、顧客または取引先などを含む第三者からの下記3点を満たす行為が該当すると判断。1)優越的な立場を利用した言動であって、2)不法行為に該当する行為、およびこれらにつながりかねない行為(不当行為)、または義務のないことや社会通念上相当な範囲を超える対応を要求する行為(不当要求)により、3)社員の就業環境が害されること、とした。

 判断基準となる行為例として、9つの行為を挙げた。1)暴言、大声、侮辱、差別発言、誹謗中傷など、2)脅威を感じさせる行為、3)過剰な要求、4)暴行、器物破損、その他粗暴な言動など、5)業務に支障を及ぼす行為(長時間拘束、複数回のクレームなど)、6)業務スペースへの立ち入り、7)社員を欺く行為、8)会社・社員の信用を棄損させる行為(SNSへの投稿など)、9)セクシャルハラスメントで、該当事象が発生した場合はやめるように注意し、問題の言動が続く場合は同社便の利用を断る場合もあるとしている。

 また、悪質な言動や犯罪行為に対しては、警察や弁護士などの助言も仰ぎながら、厳正に対処するとしている。

 国内の航空会社では、全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)が共同で対処方針を6月に発表。ANAとコードシェアを実施している航空会社では、ソラシドエア(SNJ/6J)とスターフライヤー(SFJ/7G、9206)も7月18日に発表しており、今回のエア・ドゥの発表により羽田発着便でANAとコードシェアする航空会社の対処方針が出そろった。