ネスレとユニリーバ、上期は増収率が予想下回る 節約志向強く

AI要約

スイスのネスレと英国のユニリーバが上半期決算を発表し、売上高の伸びが市場予想を下回った。消費者の節約志向が売り上げに影響し、値上げペースを抑えたものの売り上げが伸び悩んだ。

ネスレは売上高の伸びが予想を下回り、値上げペースを鈍化させる必要があると述べた。一方、ユニリーバは売上高の伸び率は市場予想を上回ったが、伸び悩んだ。

両社とも販売量と利益率は予想を上回ったが、消費者の低価格商品への需要や経済圧力が影響を及ぼしているとの認識が示された。

ネスレとユニリーバ、上期は増収率が予想下回る 節約志向強く

[25日 ロイター] - スイスの食品大手ネスレと英食品・家庭用品品大手ユニリーバが25日発表した上半期決算は、いずれも売上高の伸びが市場予想を下回った。値上げのペースを抑えたが、消費者の節約志向は強く、売り上げが思うように伸びなかった。

ネスレは事業買収などの影響を除く上期の売上高が前年同期比2.1%増となり、同社が示した予想コンセンサスの2.5%増に届かなかった。ユニリーバは特殊要因を除く売上高が前年同期比4.1%増にとどまった。両社とも販売量と利益率は市場予想を上回った。

ネスレのマーク・シュナイダー最高経営責任者(CEO)は決算発表時の記者会見で「消費者の間では低価格商品を求める動きが見られ、特に低所得層が圧力にさらされている」と述べた。

ネスレは、消費者がコスト意識を強めたため、値上げのペースを早めに鈍化する必要があったとして、事業買収などの影響を除く売上高伸び率の見通しを従来の4%程度から少なくとも3%に引き下げた。ユニリーバは見通しを据え置いた。