私たちの「クルマ観」はこの7年でどう変わったか? 新車と中古、ガソリンと電気データで見えた車トレンド

AI要約

自動車市場のトレンドや変化について、生活者全般のデータを用いた分析が行われている。

新車と中古車の購入比率はおおむね6:4であり、新車比率が減少し中古車比率が増加している。

中古車需要の増加は新型コロナウイルスによる新車納期の長期化が一因とされている。

私たちの「クルマ観」はこの7年でどう変わったか? 新車と中古、ガソリンと電気データで見えた車トレンド

 クルマのトレンドはどう変わっているか? 

コロナ禍の前後で変化は起きているのか? 

電気自動車(EV)は浸透しているのか? 

 自動車ユーザーのみならず、経済やマーケットに関心のある人にとっても、気になる問いではないだろうか。これまで、自動車購入者から収集したデータを分析してきたが、今回は自動車購入者に限定しない“生活者全般”のデータを用いて、自動車市場の変遷を追っていく。

 データは、市場調査会社のインテージが毎月約70万人から回答を集める、自動車に関する調査「Car-kit®」を使用。このデータは毎月、取得しているため、過去にさかのぼって時系列で傾向を確認できる。

 蓄積したデータから⻑期的傾向(=トレンド)を見ていくことで、時代の変化を振り返りながら、この先の見立てをしていこうというのが、今回のテーマだ。

<分析対象数>

2017年10月調査:39万1442名

2018年4月調査:38万1301名、2018年10月調査:43万1894名

2019年4月調査:42万6556名、2019年10月調査:44万2660名

2020年4月調査:42万9918名、2020年10月調査:43万8552名

2021年4月調査:42万2154名、2021年10月調査:42万8777名

2022年4月調査:43万7584名、2022年10月調査:42万5623名

2023年4月調査:39万4051名、2023年10月調査:42万4704名

2024年4月調査:40万9010名

■新車・中古車比率はおおむね「6:4」だけど

 はじめに、市場の概況を把握するため、「新車と中古車の購入比率」の変遷を見ていく。Car-kit®は毎月調査を行っているため、月ごとにデータを見ることができる。とはいえ、月単位で見るとデータが細かすぎるため、6カ月毎のデータにまとめた。

 結果から見えることは、2つ。1つは、新車と中古車の比率はおおむね「6:4」であること。2つめは、緩やかな傾向ではあるが新車比率が減り、中古車比率が増えてきている点である。

【図表】新車・中古車の購入比率、次にクルマを買う際は「新車にする予定か」「中古車にする予定か」など、今回、調査したデータを表で見る

 中古車が増えてきている理由には、大きく2つが考えられる。1つは、新型コロナウイルスによる新車納期の長期化で、急ぎでクルマを買いたい人が一定数、中古車に流れたであろう点だ。