〔米株式〕NYダウもみ合い、6ドル安=ナスダックは高い(22日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場は、バイデン氏の大統領選撤退にもみ合いとなっている。

市場はバイデン氏の撤退を冷静に受け止め、ハイテク銘柄の買い戻しが入っているが、上値は重い。

個別銘柄では、ハイテク銘柄が買われている一方で、医療保険サービスなどが売られている。

 【ニューヨーク時事】週明け22日午前のニューヨーク株式市場は、バイデン米大統領が大統領選からの撤退を表明したものの大きな混乱はなく、もみ合いとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時15分現在、前週末終値比6.02ドル安の4万0281.51ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は218.31ポイント高の1万7945.25。

 11月の米大統領選で再選を目指していたバイデン大統領は21日、大統領選から撤退すると表明。後継の候補としてハリス副大統領を支持すると明らかにした。ただ、前週末にすでに複数の米主要メディアがバイデン氏の撤退の可能性を報じていただけに、市場では想定内と冷静に受け止める向きが多い。米長期金利の上昇が一服する中、前週末のシステム障害を受けて売られたハイテク銘柄を中心に買い戻しが入っている。

 ただ、トランプ氏が大統領に返り咲けば各種規制が緩和されるとの思惑を背景に買われてきた医療保険サービスなどの一角が売られ、相場の上値は重い。ベライゾン・コミュニケーションズが22日に発表した2024年4~6月期決算では売上高が市場予想を下回ったことを受けて、大幅安。ダウ全体を押し下げている面もある。

 個別銘柄では、アップルやマイクロソフト、セールスフォースなどハイテク銘柄の一角が買われている。一方で、コカ・コーラやウォルト・ディズニーが安い。ダウ30種構成銘柄以外では、エヌビディアが上昇。ロイター通信は22日、新型の人工知能(AI)向け旗艦半導体「ブラックウェル」をめぐり、中国市場向けのモデルを準備中と報じた。前週に世界的規模でシステム障害を引き起こしたクラウドストライクは、投資判断の引き下げを受け、引き続き大幅安で推移している。