ノンバンクに脆弱性、ショックに見舞わるリスクも=FSB

AI要約

金融安定理事会は、ノンバンクの安全性を高めるための改革進捗状況に懸念を表明した。

国際金融システムが新たなショックにさらされるリスクがあると指摘されている。

ノンバンク金融仲介改革の実施が急務であり、様々なリスクが明らかにされている。

ノンバンクに脆弱性、ショックに見舞わるリスクも=FSB

Huw Jones

[ロンドン 22日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)の金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)は22日、MMF(マネー・マーケット・ファンド)などノンバンクの安全性を高める改革の進展状況がまちまちであり、国際金融システムがさらにショックに見舞われるリスクがあると表明した。

FSBは、新型コロナウイルス流行時に起きた「ダッシュ・フォー・キャッシュ(キャッシュへの駆け込み)」で中央銀行がMMFの安定に向けて流動性の供給を余儀なくされたような事態につながった根本的な脆弱性の多くがまだ残っていると指摘。

FSBのクノット議長(オランダ中央銀行総裁)は今週ブラジルで開くG20財務相・中央銀行総裁会議に充てた書簡で、FSBは投資ファンド・証拠金・流動性の改革を打ち出したが、G20諸国による改革の実施状況がまちまちであり「すでに失速している恐れがある」との見方を示した。

保険会社、プライベート・エクイティ、ヘッジファンド、その他投資ファンドを含むノンバンクはグローバル金融資産の半分近くを占めてる。

クノット氏は「世界の金融システムの強靭性を高めるためには、NBFI(ノンバンク金融仲介)改革を最終調整し、完全かつタイムリーな実施に強くコミットすることが重要だ」と述べた。