[スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

AI要約

スターレットはスポーツ性と可愛らしさを兼ね備えた人気の車種。

モータースポーツへの参戦や様々なモデル展開で幅広い層に支持された。

特にグランツァVは1.3Lターボエンジンや高度な装備でコンパクトスポーツとして本気を感じさせた。

[スターレット]あまりに完璧すぎじゃね!? そりゃああんだけ売れたのも納得だわ…

 スポーツイメージもさることながら、女性向けの可愛らしいクルマというイメージが沸いてくる名車スターレット。単一車種で、これだけイメージが違うクルマも珍しい。今回は様々な顔を持つスーパーモデル、スターレットを振り返っていきたい。

 文:佐々木 亘/画像:ベストカーweb編集部

 スターレットが誕生したのは1973年。パブリカ・スターレットの名で歩み出した。以降、2代目・3代目と、スポーツ色の強いモデルとなり、ホットハッチとして愛される。国内外問わずレースへの参戦も多く、モータースポーツファンが人気を下支えしていた。

 3代目モデルのカタログ表紙には「ぴりっと、イダテン」の文字と、ディフォルメされた唐辛子が走る様子が描かれている。最もスポーティなターボSを「辛口ターボ」と呼び、「快速、快感、かっとび」のSiリミテッド、キャンバストップが設定されたSOLEILは「甘口」と表現されているのも面白い。

 1つのモデルの中に、スポーツ、コンフォート、ラグジュアリー、エコノミーという様々な顔を持たせたスターレット。どのモデルも中途半端ではなく、本気で作り込まれているから、老若男女問わず大人気となったのだろう。

 平成になってもスターレットの人気は衰えなかった。1989年に登場した4代目は、約7年間で69万台以上を販売している。そして国内スターレットの最終型となる5代目では、スポーツモデルを「スターレット・グランツァ」という単独モデルに格上げし、走りの生命を吹き込んだ。

 最も刺激的なグランツァVには、6,400回転135馬力を叩き出す1.3Lターボエンジンが載る。このターボエンジンには、2モードターボシステムが搭載された。これは1速過給圧自動制御が備えられたもので、駆動系の保護とホイールスピンを防ぎ、安全性に配慮した機構だ。

 ビスカスカップリングLSDはもちろんのこと、リアハッチを開けるとリアトライアングルパフォーマンスロッドを目視できる。駆動系からボディ剛性、サスペンションの動きまでを、妥協無く緻密に計算し尽くすのがスターレットの信条であろう。

 エクステリアではリアスポイラーにエアフロー効果をプラス。ダウンフォース発生とリアガラスに水滴が付きにくくなっている。内装ではホワイトメーターが気分を高め、メーカーオプションでレカロシートも用意していた。

 1.3Lのコンパクトスポーツにここまで本気だったトヨタ。GRヤリスもいいけど、グランツァのようなもっと身近にあるコンパクトスポーツを、また作り出してほしいものだ。