高速道路走行中 突然の「タイヤ破裂」には要注意!? 夏の長距離ドライブ前に気をつけるべきポイントとは

AI要約

夏の長距離帰省やドライブ旅行で起きやすいクルマトラブルのデータを元に、タイヤトラブルの多さや原因、対策について解説します。

高速道路や一般道でのタイヤのパンクや空気圧不足のリスクを踏まえ、定期的な空気圧チェックやタイヤの状態確認が重要であることを説明します。

タイヤの空気圧が低いまま走行するとバーストのリスクが高まるため、車両指定の空気圧を守りながら安全運転を心がける必要があることを指摘します。

高速道路走行中 突然の「タイヤ破裂」には要注意!? 夏の長距離ドライブ前に気をつけるべきポイントとは

 梅雨も明けたこれからの時期、長い休みが取りやすい夏は長距離の帰省やドライブ旅行には好都合です。

 その際、クルマに万一のトラブルが発生すると、スケジュールが大きく狂ってしまうほか、レッカー代や予定外の宿泊費用により、金銭的な負担も発生します。

 ただ想定外の事故などをのぞけば、それらのトラブルの多くは「事前の対策」で防ぐことが可能です。

 実際、どういったトラブルが多いのでしょうか。昨年度のデータを見てみましょう。

 日本自動車連盟(JAF)がウェブサイトで公開している「よくあるロードサービス出動理由」の「2023年度 シーズン別の出動件数・出動理由」から、その傾向を見てみましょう。

 高速道路の「お盆シーズン」の第1位は「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で、37.40%。次いで「燃料切れ」が8.38%、以下「事故」「過放電バッテリー」「発電機/充電回路」という順になっています。

 一般道の「お盆シーズン」では、「過放電バッテリー」がもっとも多く、出動件数の29.62%を占めています。第2位は「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」で21.44%、以下は「破損/劣化バッテリー」「落輪・落込」「キー閉じ込み」と続きます。

 これらの出動理由上位は「お盆シーズン」に限ったものではなく、じつは年間を通してみても、ほぼ同じ順位となっています。

 では、それぞれのトラブルがどうして起きるのか、その原因と対策を考えてみましょう。

 まずは「タイヤのパンク、バースト、エアー圧不足」です。その順位からもわかるように、とくに高速道路で注意すべきトラブルです。タイヤがバーストしてしまうと、大きな事故につながる可能性もあるため細心の注意が必要です。

 タイヤの空気は、わずかずつですが自然に抜け、それにともない空気圧は徐々に下がっていきます。だいたい1か月で5%から10%程度低下するといわれています。

 そして空気圧が低いタイヤで高速走行を続けると、路面との接触で発生したタイヤ表面の変形が波打つように全周に広がる「スタンディングウェーブ現象」が発生しやすくなります。

 そのまま走行を続けるとタイヤは過熱し、バースト(破裂)につながる危険があるのです。またタイヤの劣化によるひび割れなども、パンクの原因となります。

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)の調査によると、乗用車の3台に1台が空気圧不足だといわれます。

 対策としては、最低でも月に1回、ガソリンスタンドでの給油の際などに空気圧をチェックするとともに、溝の残りは大丈夫か、偏摩耗はないかなど、確認しましょう。

 ちなみに車両指定の空気圧は、運転席ドアを開けるとボディ側、もしくはドア側に貼ってある空気圧表示シールに記載されています。クルマによっては給油口に貼られている場合もあります。