「車検証」「車庫証明」「定期点検」シールを貼らなくてもいいものは? 知らないと罰則50万円以下も…いま一度、愛車のご確認を!

AI要約

車の各種公的ステッカーの義務を解説。安全や法令を守るためには剥がせないステッカーもある。

特に重要な車検証シールや車庫証明シールの義務や罰則について詳細に述べられている。

2025年の車庫証明シールの廃止に向けた情報も記載されている。

「車検証」「車庫証明」「定期点検」シールを貼らなくてもいいものは? 知らないと罰則50万円以下も…いま一度、愛車のご確認を!

クルマのフロントウインドウやリアウインドウに貼られている車検や点検、排出ガス基準などのステッカー。愛車の見栄えを考えて剥がしてしまいたい……と考えるユーザーもいると思いますが、じつは貼り付け義務が指示されている場合もあるのをご存知でしょうか。

クルマのドレスアップのひとつに、ステッカーチューンがあるが、センスのないステッカーはかえってクルマの品位を落とす。そうしたステッカー類で特にいただけないのが、購入時から貼られている公的なステッカーだと感じている人も多いだろう。そうした公的ステッカーには、主に次の3種類がある。

1:検査標章(いわゆる車検証シール)

2:保管場所標章(いわゆる車庫証明シール)

3:定期点検標章(いわゆる定期点検シール)

このうち、とくに重要なのが、1の車検証シール。

道路運送車両法の第六十六条に「自動車は、自動車検査証を備え付け、かつ、国土交通省令で定めるところにより検査標章を表示しなければ、運行の用に供してはならない」と明記されていて、これに背くと道路運送車両法違反で50万円以下の罰金が科せられてしまう(109条の8)。したがって、「検査標章」を貼らずに公道を走ることは許されない。

次に2の「保管場所標章」。これはひときわ見栄えの良くないイラストの入ったシールだが、車庫法第6条に「保管場所標章の交付を受けた者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、当該自動車に保管場所標章を表示しなければならない」とあり、島嶼部など車庫証明が不要とされる地域を除いて、全車に張り付ける義務がある。

ただし、貼らなくても罰則規定がないので、ときどき車庫証シールが見当たらないクルマも見かけることがあるだろう……。

なお、2024年5月24日に「自動車の保管場所の確保等に関する法律(車庫法)」の一部が改正・可決され、「保管場所標章(車庫証明シール)」の廃止が公布された。このことから2025年の5月までに、「保管場所標章」の廃止が施行される予定。廃止されれば、大手を振って、車庫証明シールをはがして構わない。とはいえ、車庫証明制度自体は残るので、その点は勘違いしないように(施行後は、「保管場所標章」受け取りや手数料などの負担は不要になる)。