アップル、映画制作大手とライセンスへ協議-動画配信てこ入れ

AI要約

アップルは動画配信サービス「アップルTV+」を強化するため、ハリウッドの映画スタジオ大手とライセンス契約を増やす方向で協議中。

アップルはオリジナル作品を中心にコンテンツを提供してきたが、大ヒット作には恵まれていない。

ハリウッドの映画スタジオはアップルに旧作品の追加を望んでおり、コンテンツのライセンス契約が注目されている。

(ブルームバーグ): アップルは動画配信サービス「アップルTV+」を強化するため、ハリウッドの映画スタジオ大手から作品のライセンス契約を増やす方向で協議している。この件に詳しい複数の関係者が明らかにした。

米国内外の顧客により多くの映画作品を提供するため、複数の大手スタジオと協議を進めていると、部外秘の情報だとして関係者が匿名を条件に語った。アップルの担当者はコメントの要請に応じていない。

他の動画配信サービスの多くが新旧問わず豊富なテレビ番組・映画作品を提供しているのに対し、アップルはほぼオリジナル作品を中心にコンテンツを構築してきた。「テッド・ラッソ:破天荒コーチがゆく」や「ザ・モーニングショー」などいくつか人気作品を手がけたが、大ヒット作はこれまで乏しい。

モフェットネイサンソンによると、アップルTV+を利用している米世帯の割合はわずか11%で、ネットフリックスの55%を大きく下回っている。

消費者はより多く視聴している動画配信サービスについては、解約する可能性がはるかに低い。アンテナによると、数千のコンテンツを提供するネットフリックスは主要ストリーミングサービスの中で最も解約率が低く、アップルTV+は高めだ。

ハリウッドの映画スタジオは、アップルが旧作品を配信サービスに追加するのを望んでいる。ウォール街の注目は加入者数の伸びから収益性へとシフトしており、娯楽大手の多くは収益押し上げに向けてコンテンツのライセンス契約に一段と前向きになっていることが背景にある。

原題:Apple Is in Talks to License More Films from Hollywood(抜粋)

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