米国、事前入国審査プログラムを正式運用へ、顔認証で入国可能に、「日米観光交流年」で高まる期待

AI要約

米国国土安全保障省税関・国境取締局は、ジャパン・セールス・ミッションに合わせて東京と大阪でグローバル・エントリー・プログラムの面接を実施した。

日本を対象にしたGEPは2015年から実施されており、2024年までに本格運用開始を予定している。

CBPはテクノロジーを活用し、入国プロセスを簡素化しつつ安全性を保つことを重視しており、日本でもGEPの普及を図っている。

米国、事前入国審査プログラムを正式運用へ、顔認証で入国可能に、「日米観光交流年」で高まる期待

米国国土安全保障省 税関・国境取締局 (CBP)は、ブランドUSAの「ジャパン・セールス・ミッション」に合わせて、東京と大阪で「グローバル・エントリー・プログラム(GEP)」の面接を実施した。GEPとは入国リスクの低い国・地域を対象にした米国の事前入国審査プログラムで、この承認を受けると、顔認証などの簡単な審査で入国が可能になる。日本を対象にしたGEPは2015年からパイロットプログラムがスタート。2024年末までに本格運用を開始する予定だ。

※写真:左からブランドUSAシェパード氏、米国商務省ラズリー氏、CBPルナ氏

CBPトラステッド・トラベラー・プログラムズ・ブランチ・チーフの クリスティーナ・ルナ氏はメディアブリーフィングで、「CBPとしては、テクノロジー使って、安全性を保ちながら入国システムをいかに簡素化するかということを重要と考えている」と話し、GEPの意義を強調した。

今回の面接には、東京では約290人、大阪では約100人が参加した。日本では2015年以降、すでに約2100人が登録済み。世界では約20カ国・地域で約1400万人が登録しているという。

ルナ氏によると、今回日本で実施された面接会の参加者はほとんどがビジネストラベラー。台湾からの参加者もいたという。「現在はビジネス目的の旅行者が多いが、将来的にはレジャー旅行者にも広げていきたい」とGEPの拡大に意欲を示し、「今後もブランドUSAなどとの連携で、日本でも面接の機会を増やしていきたい」と話した。

今回は、ブランドUSAとの協力で、面接はいわゆる遠隔地のポップアップ会場で実施されたが、通常は米国の指定空港、米国の大使館あるいは領事館で行われる。

面接は事前にオンラインで申し込みを行ってから実施される。質問内容は、個人によって変わるが、基本的にはこれまでの渡航歴、犯罪歴、米国への農産物持ち込み履歴などが聞かれ、顔写真と指紋が取られるという。

登録料は1人100ドル(約1万5800円)。ルナ氏によると、2024年10月1日からは金額が見直され、120ドル(約1万8960円)に値上げされるが、親がGEPに登録している場合、その18歳以下の子供は無料になる。