テマセク、インドに3年で最大100億ドル投資へ 中国には警戒姿勢

AI要約

シンガポールの政府系投資会社テマセクが、インドに最大100億ドルを投じる計画を発表。

中国との経済的緊張を考慮し、ポートフォリオを整える姿勢を示す。

過去最大のインド向け資金配分や人員増強計画など、インドに注力する姿勢を強調。

テマセク、インドに3年で最大100億ドル投資へ 中国には警戒姿勢

Dhwani Pandya

[ムンバイ 15日 ロイター] - シンガポールの政府系投資会社テマセクは、インドの金融サービスやヘルスケアといったセクターに向こう3年で最大100億ドルを投じる計画で、中国よりもインドに軸足を傾けつつある。インド投資担当マネジングディレクターのモヒト・バンダリ氏が15日、明らかにした。

インド経済は急成長を続け、新規株式公開(IPO)やM&Aに沸く株式市場は最高値圏で推移している。

こうした中でバンダリ氏は「われわれはインドに対して長期的に強気姿勢だ」と語り、中国に存在する経済的・地政学的緊張を認識した上で、それに応じてポートフォリオを整えていると付け加えた。

テマセクは先週、米国とインドからの投資利益が中国におけるアンダーパフォーマンスの影響を和らげていると説明した。

投資先は全体の約22%が米国、19%が中国で、3月末までの前年度の米州向け投資比率は過去10年で初めて中国を上回った。

前年度のインド向け資金配分は30億ドルで、年間ベースで過去最大だ。

バンダリ氏は、現在20人のインドにおける人員について、ポートフォリオ拡大に伴って増強することを目指しているとも述べたが、具体的な規模は示さなかった。