もっともF1に近いフェラーリ「F50」が約7億円弱で落札! 349台限定のスペチアーレはリザーヴなしでも高値安定の結果でした

AI要約

RMサザビーズ北米本社がトロントで開催したオークションでは、フェラーリF50など300点以上の希少アイテムが競売にかけられた。

フェラーリF50は、マラネッロ史上最も表現力豊かなハイパーカーと称され、カーボンファイバーやV型12気筒エンジンなど革新的な要素を持っている。

520psの出力と325km/hの最高速度を誇るF50は、パフォーマンスとデザインの両面で高い評価を得ている。

もっともF1に近いフェラーリ「F50」が約7億円弱で落札! 349台限定のスペチアーレはリザーヴなしでも高値安定の結果でした

先ごろRMサザビーズ北米本社は、新旧の自動車/オートバイにくわえて、オートモビリア(自動車趣味グッズ)に時計、そしてナイキのスニーカーに至るまで、あらゆるジャンルのモノを収集してきた、さるコレクターの愛蔵アイテムを集めた「The Dare to Dream Collection(デア・トゥ・ドリーム・コレクション)」オークションを、カナダ・トロントにて開催しました。その約300点にも及んだ出品アイテムのなかには、フェラーリ製「スペチアーレ」のなかでももっともピュアといわれる「F50」が含まれていました。今回はそのモデル解説と、注目のオークション結果についてお伝えします。

フェラーリF50は、1950年代様式の美学と、レースのためのパフォーマンスを期したテクノロジーを融合させた、マラネッロ史上もっとも表現力豊かなネオクラシック・ハイパーカーのひとつであると広く考えられている。

ピニンファリーナは、軽量・高剛性のカーボンファイバー製モノコックタブをはじめ、カーボンファイバーやケブラー、ノーメックスハニカムなどで成形された、グラマラスなコーチワークを架装した。ルーフは付属のケースに収納される取り外し可能なハードトップとされ、古き良きレーシングスポーツを思わせる「バルケッタ」または「ベルリネッタ」の双方で楽しむことができた。

ボディとシャシーのみごとな「マリアージュ」に搭載された4.7LのV型12気筒「ティーポF130B」自然吸気エンジンは、ノジュラー鋳鉄という非常に珍しいスチール製のブロックを持つのが特徴。このエンジンは、1992年のフェラーリF1マシン「F92A」に搭載されたのを皮切りに、北米IMSA選手権用のスポーツカー「333SP」の4.0Lとしてさらなる進化を遂げ、IMSA のみならずFIAスポーツカーレースでも数々のドライバーズ&コンストラクターズチャンピオンを獲得した。

そしてF50では排気量を4.7Lに拡大しながらも、公道での使用に適切な回転数と扱いやすいロードマナーを実現するためにデチューンされ、520psの最高出力と48.0kgmの最大トルクを発生する。静止状態からわずか3.8秒で100km/hまで加速させ、最高速度は325km/hに達した。

ストッピングパワーは、アルミニウム製ピストンで固定された巨大なローター(フロント14インチ、リア13.2インチ)を備えたブレンボ製ブレーキによって担保された。