【持ち家と賃貸】どっちがトクで安心か? まずは、人生で「住宅に何を求めるのか」を考える
持ち家か賃貸か?という問題は、ライフプランを語るときに避けて通れないテーマで、いつの時代も変わらず課題となっています。
人それぞれの価値観によるので正解はなく、住宅に何を求めるかを考えた上で選択をする必要がある。
持ち家と賃貸の総支払額ではほとんど同じになることが多く、立地が資産価値に大きな影響を与えることが重要だ。
どちらにもメリット・デメリットがあるため、自分の状況や価値観に合わせて計画を立てることが肝要だ。
最終的にどちらがトクかは時間が経過してから分かるものであり、将来の予測は難しい。価値観と優先順位に応じて自分に合った選択をすることが重要だ。
「持ち家か賃貸か?」という問題は、ライフプランを語るときに避けて通れないテーマで、いつの時代も変わらず課題となっています。この答えは人それぞれの価値観によるので「これが正解」ということはありません。
ここでは、人生で住宅に何を求めるのかを考えた上で、持ち家と賃貸それぞれのメリット・デメリットの比較、住宅費の総額を知り、リスクも想定しながら自分に合う住まいの計画を立ててみましょう。
「持ち家か、賃貸か?」と悩む前に、まずは、人生で住宅に何を求めるかを考えてみましょう。それによって、選択肢は絞られてきます。例えば、「通勤に便利な都心がよい」「いろいろな場所に住んでみたい」「周りの自然環境が大切」「子どもに資産を残したい」などです。
また、住宅に求めることの「優先順位」を付けると、さらに選択肢が絞られてくるようになります。そうすることで、今後の住宅選びの指針となるでしょう。
持ち家と賃貸、総額ではどちらがトクになるでしょうか。
結論としては、多くの場合、ほとんど同じような総支払額になります。あくまで一例ですが、持ち家と賃貸の住宅費総額(概算)の比較例は、次の図表1の通りです。
図表1
筆者作成
持ち家なら、資産価値の落ちにくい物件を選びましょう。一戸建てでもマンションでも、何よりも「立地」が重要です。「不動産は立地が9割」といいますが、立地がよければ売りやすく、資産価値が落ちにくくなります。
また、持ち家と賃貸にはどちらにも、図表2のようなメリット・デメリットがあります。
図表2
筆者作成
例えば、持ち家の場合、住宅ローンの金利が上がれば支出は増えますが、住宅価格が購入時より上がれば資産価値も上がります。一方で賃貸は、収入や家族の状況に応じて住み替えることで、支出をコントロールできます。
実際の住宅価格・ローン金利・家賃などといった遠い将来の予測を正確にはできないので、最終的にどちらがトクかは、時間が経過しなければ分かりません。価値観によるところも大きいでしょう。