鉄筋を高強度・高耐久化…清水建設が認定取得、新工法の効果

AI要約

清水建設は第一高周波工業と共同開発したTヘッド工法鉄筋に関する認定を取得した。鉄筋の高強度化や高耐久化に対応可能で、利用拡大が見込まれる。

軸方向鉄筋として使用する際、高強度鉄筋「SD590B」まで適用範囲を広げ定着性能を確保。土木研究センターから審査証明を受けた。

Tヘッド工法鉄筋は配筋作業の合理化に貢献し、耐疲労性が高い。清水建設は適用拡大を目指している。

清水建設は9日、第一高周波工業(東京都中央区)と共同開発した機械式定着鉄筋「Tヘッド工法鉄筋」について、建設技術の審査機関から適用範囲の拡充につながる認定を取得したと発表した。これまで対応が難しかった鉄筋の高強度化や高耐久化といったニーズへの対応が可能になり、Tヘッド工法鉄筋の一層の利用拡大が見込める。

軸方向鉄筋として使う場合の母材の仕様で、高強度鉄筋「SD590B」まで適用範囲を広げても定着性能を確保できることを確認。土木研究センターから「建設技術審査証明(土木系材料・製品・技術、道路保全技術)」の交付を受けた。鉄筋の高耐久化に寄与するエポキシ樹脂塗装を施したTヘッド工法鉄筋についても、繰り返し荷重への耐久性で審査証明を取得した。

Tヘッド工法鉄筋は、T形に拡径した端部を定着体とする機械式定着鉄筋。鉄筋母材そのものに高周波誘導加熱などを施し成型加工するため、現場で定着体を設置する必要がない。配筋作業の合理化などに寄与し、実用化されている他の機械式定着鉄筋と比べて耐疲労性が高い。清水建設は今後、高強度化や高耐久化に対応できる優位性を訴求し、適用拡大を目指す。