確実に進む「ETC義務化」 もう付けない選択肢はない!? 車載器購入助成を全国で展開

AI要約

2024年のETC車載器購入助成が全国で展開されます。助成は高速道路会社が行なう不定期の制度で、ETC搭載車が増えた現状で、NEXCO3社が揃って行なうことは珍しいです。

背景は2つあると考えられます。ひとつは料金所のETC専用化で、2031年春ごろまでに全線の料金レーンがETC専用になる予定です。もうひとつは、国交省高速道路課が提示する「料金体系の見直し」です。

さらに、2025年からは混雑状況で高速道路料金を変動させる「ロードプライシング」の実施も具体化しそうです。バイクのETC車載器の搭載率が低い背景やバイクの車体設計の問題も指摘されています。

確実に進む「ETC義務化」 もう付けない選択肢はない!? 車載器購入助成を全国で展開

 2024年のETC車載器購入助成が、全国で展開されます。助成は高速道路会社が行なう不定期の制度で、ETC搭載車が増えた現状で、NEXCO3社が揃って行なうことは珍しいです。

 背景は2つあると考えられます。ひとつは料金所のETC専用化です。2020年12月に国土交通省高速道路課が発表した行程表によると、都市高速を含めて2031年春ごろまでに、全線の料金レーンがETC専用になる予定です。高速道路の料金体系は、ETC車と現金車の2種類がありますが、ETC専用レーンを現金車が通行することはできません。

 つまり、車載器の助成は、利用車のサービスのひとつでもありますが、何より事実上の「ETC義務化」に備える側面が大きいのです。

 もうひとつは、国交省高速道路課がこの秋にも提示すると言われている「料金体系の見直し」です。バイクユーザーにとって影響が大きいのはバイク料金の新設です。

 さらに、2025年からは混雑状況で高速道路料金を変動させる「ロードプライシング」の実施も具体化しそうです。新しい料金・割引施策にはETCが不可欠です。

 バイクのETC車載器の搭載率は、4輪車よりかなり低いです。混雑状況の影響を4輪車より受けにくいことや、搭載総額が4輪車より割高なことが影響していると考えられます。

 また、高速道路利用が見込まれる大型バイクでも、車載器の搭載スペースが限定されていることも問題です。バイクのETCサービスが開始されたのは2006年。すでに20年近く経過しようとしていますが、ETC義務化に備えた車体設計が当然になっていないことは気になります。

 これまでは車載器搭載の判断に迷うバイクユーザーでも、現金車の料金を覚悟すればETC料金より割高ですが通行することはできました。高速道路施策は選択肢のないETC専用化に絞り込まれてようとしてます。

 高速道路施策が変わりつつある中で、実施される助成は、車載器購入1台で1万円の助成です。バイクと4輪車、どちらの場合も対象ですが、バイクの場合は新車の取付でも助成対象になります。高速道路各社がウェブサイトに掲載するキャンペーン取扱店舗で、期間中に申し込みをした車載器購入が対象です。