PE会社PAG、新中国ファンド検討-対中投資削減トレンドに逆行

AI要約

アジア最大のオルタナティブ資産運用会社PAGが、中国国内の資金を呼び込むために新たな中国ファンドを設定する。さらに、北米以外の投資家向けのファンドも検討中。

現在、PAGは人民元建てファンドと別のファンドの創設に向けて準備を進めている。中国市場に楽観的な姿勢を示すPAGは、他の大手バイアウト企業とは異なる方針を取っている。

PAGの新ファンドに関する具体的な詳細や、江蘇省の自治体からの資金調達などが報じられている。一方で、関連する当事者からはコメントを差し控える姿勢も見られる。

(ブルームバーグ): アジア最大のオルタナティブ資産運用会社PAGは、中国国内の資金を呼び込むために新たな中国ファンドを設定しているほか、北米以外の投資家の需要に対応する別のファンドの設立も検討している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

情報の非公開を理由に匿名を条件に語った関係者によれば、PAGは第1号の人民元建てファンドのために、江蘇省の自治体などから約30億元(約660億円)を集めた。また、別のファンドでは、特定の中国へのエクスポージャーを求める北米以外の投資家の関心に対応するため、最大10億ドル(約1590億円)の調達を検討しているという。

PAGは米国やカナダの大手年金基金が対中投資を削減する状況の中、世界のバイアウト企業の中では珍しく、中国の先行きに楽観的な姿勢を示している。TPGやカーライル、KKRは、中国へのエクスポージャーを縮小する一方、日本やインド、オーストラリア、韓国などでプレゼンスを拡大している。

PAGの広報担当者はコメントを控えた。江蘇省政府の財政部は問い合わせにファクスで回答し、PAGのファンドには投資していないとした上で、省内の市・県レベルの自治体の参加については把握していないと説明した。

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原題:PAG Mulls New China Funds as PE Firm Bucks Retrenching Trend(抜粋)

--取材協力:Mengchen Lu.

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