パラマウントを格下げ方向で見直し、合併合意受け-ムーディーズ

AI要約

ムーディーズ・レーティングスはパラマウントの信用格付けを引き下げ方向で見直すと発表。

パラマウントがスカイダンス・メディアと合併し、格下げが決まればジャンク級となる可能性がある。

コンソーシアムは2026年までに再び投資適格級を得ることを期待。各格付け機関も取引を注視。

(ブルームバーグ): 米格付け会社ムーディーズ・レーティングスは9日、米メディア・映画大手パラマウント・グローバルが映画制作会社スカイダンス・メディアとの合併で合意したことを受け、パラマウントの信用格付けを引き下げ方向で見直すと発表した。同社の事業は引き続き長期の下押し圧力を受ける見通しだと説明した。

パラマウント、スカイダンスと合併で合意-エリソン氏に経営権譲渡

格下げが決まればジャンク級となり、パラマウントの将来の借り入れコストが大幅に上昇する可能性がある。既にS&Pグローバル・レーティングが3月にテレビ事業の不振が続いていることを理由にパラマウントをジャンク級としていた。

ムーディーズは発表資料で、パラマウントの取引が少なくとも15億ドル(約2400億円)の手元資金流入につながることなどが債券保有者にとってプラスの材料だとしながらも、同社が従来のテレビ事業からストリーミング配信へと転換を図っているため「存続」の危機に直面していると指摘した。

パラマウントを買収するコンソーシアムの1社、レッドバード・キャピタルのパートナー、アンディ・ゴードン氏は8日の電話会合で、パラマウントが2026年までに全ての格付け機関から再び投資適格級を得ることをコンソーシアムのメンバーは期待していると語った。パラマウントの担当者は9日、コメントを控えた。

S&Pグローバルは9日、パラマウントとスカイダンスの取引を肯定的に評価しているが、引き続き取引を注視していくと表明した。

一方、フィッチ・レーティングスは同日、パラマウントの格付けは先日発表された取引の影響を受けないと説明。ただ、20億ドルのコスト削減の根拠が不明確であり、その実現可能性についてコメントするのは難しいとした。

原題:Paramount Risks Cut to Junk by Moody’s After Skydance Deal (2)(抜粋)