部下への不満 「言われたことしかしない」を超えた1位は?

AI要約

約8割の人が部下に対して不満を抱えている結果が明らかになった。具体的な不満や対応策について調査結果が示されている。

部下への最も多い不満は「やる気/熱意がない」であり、不満解消のためには話す機会を設けることが重要視されている。

部下とのコミュニケーションに課題を感じている人も多く、価値観やジェネレーションギャップが原因となっている。部下への接し方について気をつけるポイントも示されている。

部下への不満 「言われたことしかしない」を超えた1位は?

 約8割の人が部下に対して不満を抱えている――。そんな結果が人材紹介事業を手掛けるアシロ(東京都新宿区)の調査で分かった。上司は部下に、どんな不満を抱いているのか。

 部下を持ったことがある人のうち、79.9%が部下への不満が「かなりある」「ややある」「多少ある」と回答した。

 具体的な不満は「やる気/熱意がない」と答えた人が560人で最も多かった。次に「言われたことしかできない」(518人)、「指示をうまくくみ取れない」(459人)と続いた。

 部下を持った経験がある回答者からは、次のような率直なコメントが寄せられた。

「半端なところで中断せず、もっと良くする努力をしてほしい」(30代男性)

「リアクションが薄いのでもっとハッキリ意思表示してほしい」(40代男性)

「いつも忙しいアピールをしているので、落ち着いてほしい」(50代女性)

 不満がある場合、どう対応するのか。最も多い回答は「話す機会を設ける」(747人)となった。僅差で「やんわり指摘する」(711人)が続き、部下への不満に対して向き合いつつも、メンタル面への悪影響やハラスメントを懸念する様子がうかがえる。

 部下への対応に困ったときの相談相手は「上司・先輩」(1058人)が最も多く、次に「近い間柄の同僚」(970人)と続いた。一方で「誰にも相談しない」(538人)は3番目に多い結果に。多くの人が部下とのコミュニケーションの悩みを独りで抱えている現状が明らかとなった。

 部下とのコミュニケーションでよく使用する手段について、最も多い回答は「対面」となり80.3%に上った。次に「チャットツール(Chatwork/Slack/LINEなど)」(11.5%)が続いた。

 また、部下とランチや飲み会の機会が「よくある(週に1回以上)」とした人は9.3%、「たまにある(月に数回)」が23.2%となった。

 部下とのコミュニケーションが円滑に行われていると「感じる」人は60.3%だった。約4割が、部下とのコミュニケーションについて何かしらの課題を感じていることになる。

 その理由について「話す機会が少ない」(407人)が最も多かった。その他「考え方・常識が違う」(385人)、「共通の話題がない・何を話したらいいか分からない」(313人)が上位となった。価値観やジェネレーションギャップなどが原因となり、コミュニケーションに課題が生じているケースが多いようだ。

 部下と接する際に気をつけていることは「感情的にならない」(1068人)が最も多かった。その他「こまめにコミュニケーションをとる」(1054人)、「意見を押しつけない」(963人)、「部下の話をよく聞く」(830人)といった回答が多く寄せられた。また、この質問は回答者2432人に対して回答件数は6479件に上り、1人あたり2.6個の「気をつけていること」があると分かった。

 調査は5月21~22日にインターネットで実施。同社が運営する弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ労働問題」において、20歳以上の男女2432人(男性1486人、女性946人)から回答を得た。