ブラックロックの債務負担、ムーディーズが懸念-プレキン買収で

AI要約

格付け会社ムーディーズは、最近ディールが相次いでいる米資産運用会社ブラックロックの債務負担に懸念を示した。

ムーディーズの格付け見通しを「ネガティブ」と引き下げた理由やブラックロックの債務増加に伴うリスクについて指摘されている。

ブラックロックのプレキン買収、GIP買収など大型取引による経営資源圧迫の懸念が示されている。

(ブルームバーグ): 格付け会社ムーディーズは、最近ディールが相次いでいる米資産運用会社ブラックロックの債務負担に懸念を示した。同社は今週、英プレキンを25億5000万ポンド(約5200億円)で買収する合意を発表している。

ブラックロック、英プレキン買収へ-プライベート市場分野強化

2日の発表文によると、ムーディーズはブラックロックについて「今年、短いタイムスパンで発表した2件の買収案件の規模・範囲を考慮し」、格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」と、これまでの「安定的」から引き下げた。長期発行体格付けは、投資適格級で低リスクとみなされる「Aa3」に据え置いた。

プレキン買収合意に加えオルタナティブ投資会社グローバル・インフラストラクチャー・パートナーズ(GIP)を約125億ドル(現在のレートで約2兆200億円)で買収する合意により、ブラックロックの債務とレバレッジ比率が上昇したという。

ムーディーズは「プレキンから得られる財務面の恩恵は当面、限定的だろう」とし、「大型買収に関するブラックロックの実績は良好だが、2つの買収先を吸収・統合することに伴うリスクが、ブラックロックの経営資源を圧迫することが懸念される」と指摘した。

ブラックロックの広報担当者はコメントを控えた。

原題:BlackRock’s Preqin Deal Sparks Concern at Moody’s Over Debt Load(抜粋)

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