〔NY外為〕円、161円台半ば(2日朝)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、円相場が小動きとなり、パウエルFRB議長の発言を控えて様子見ムードが広がっている。

日経平均の大幅上昇や米長期金利の上昇を背景に、円は37年ぶりの安値まで下落し、ニューヨーク市場でも円安・ドル高の流れが続いている。

金融政策やインフレ動向に関するパウエル議長の発言内容を注目するなか、市場は積極的な商いを手控え、円の動向に警戒感を持っている。

 【ニューヨーク時事】2日午前のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を控え様子見ムードが広がる中、円相場は1ドル=161円台半ばで小動きとなっている。午前9時現在は161円50~60銭と、前日午後5時(161円44~54銭)比06銭の円安・ドル高。

 米長期金利の上昇や日経平均の大幅上昇を背景に、円は東京市場で、一時161円74銭と1986年12月以来、37年半ぶりの安値まで下落。円売り・ドル買いの流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場は161円60銭台で取引を開始した。欧州銀行(ECB)主催のフォーラムにパウエルFRB議長、ラガルドECB総裁などが討議に参加するため、今後の金融政策や足元のインフレ動向に関する発言内容を見極めたいとの思惑が広がっており、積極的な商いは手控えられている。

 堅調な米景気を背景にFRBによる利下げ時期が後ずれし、日米の金利差が開いた状態が長引くとの観測が再燃。さらに米大統領選でトランプ前大統領が当選する可能性が意識され長期金利が上昇する中、週明けに円安・ドル高が進行した。円は政府・日銀が為替介入したとみられる4月下旬から5月上旬の安値水準を超えており、介入警戒感は根強い。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0730~0740ドル(前日午後5時は1.0735~0745ドル)、対円では同173円30~40銭(同173円40~50銭)と、10銭の円高・ユーロ安。