ピーチ24年3月期、6期ぶり最終黒字228億円 大橋CEO「2-3年めどに事業規模戻したい」

AI要約

ANAHD傘下のLCC、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)が2024年3月期に228億8400万円の黒字を達成し、6期ぶりの黒字転換を果たした。

営業収入は前期比52.5%増の1380億9800万円となり、旅客数は20.2%増の934万3000人、ロードファクターは86.7%となった。

国際線での訪日需要の取り組みや値上げ、販促強化が収益性向上に寄与し、ピーチは徐々に事業規模を戻す計画を持っている。

 ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下のLCC、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)の2024年3月期通期決算は、純損益が228億8400万円の黒字(前期23年3月期は124億7100万円の赤字)となり、2018年3月期以来6期ぶりに黒字転換した。旺盛な訪日需要により、国際線を中心に旅客数が回復したことが奏功した。

 営業収入は前期比52.5%増1380億9800万円で、営業損益は139億2900万円の黒字(同150億4900万円の赤字)。事業費は16.8%増の1170億600万円だった。

 旅客数は20.2%増の934万3000人、ロードファクター(座席利用率)は13.2ポイント上昇し86.7%。国際線での訪日需要の取り組みや、値上げと販促強化、収益性向上が黒字化につながった。

 ピーチのの大橋一成CEO(最高経営責任者)は、6月27日に開かれたANAHDの株主総会で、株主から台湾の高雄路線に関する質問を受けた際、「国際線は順次再開しており、コロナ前の8割くらいの路線を再開している。コロナで事業を縮小したため、社員を含めリソースを十分確保できてない。採用を再開したが、人材育成や体制を整えるのにしばらく時間を要するので、できれば2-3年をめどに戻していきたいと思っているが、可能な限り早急に事業規模を戻せるよう、努力していきたい」と応じた。