アメリカン航空、羽田-NY就航 コックピットに国旗掲げ11年ぶり再開

AI要約

アメリカン航空は羽田発ニューヨーク行きを就航させ、日本航空とのジョイントベンチャーを強化した。

羽田-ニューヨーク路線を運航する唯一の米系航空会社で、1日3往復(週21往復)運航を開始した。

日米両国の国旗を掲げて就航を祝い、JVを通じて北米からのインバウンドを取り込むことを目指す。

アメリカン航空、羽田-NY就航 コックピットに国旗掲げ11年ぶり再開

 アメリカン航空(AAL/AA)は6月29日、羽田発ニューヨーク行きを就航させた。2013年に深夜便を運休して以来、約11年ぶりの再開となった。羽田-ニューヨーク路線を運航する唯一の米系航空会社で、日本航空(JAL/JL、9201)とのジョイントベンチャー(JV、共同事業)を今回の就航で強化し、両社合わせて同路線を1日3往復(週21往復)運航する。

 ニューヨーク(JFK)-羽田線の運航スケジュールは、羽田行きAA167便がニューヨークを午前11時25分に出発し、翌日午後2時30分着。ニューヨーク行きAA168便は29日が初便で、午後4時30分に羽田を出発し、午後4時35分に到着する。ボーイング777-200ER型機(3クラス273席)で運航する。

 JVは便名を付与するコードシェア(共同運航)よりも踏み込んだ提携。アメリカンとJALは、運賃や運航スケジュール、マイレージプログラムやラウンジ、マーケティングなど幅広い分野で協業している。ニューヨーク-羽田線のJAL便名は、羽田行きAA167便はJL7009便、ニューヨーク行きAA168便にはJL7010便が付与された。

 羽田行き初便のAA167便(777-200ER、登録記号N777AN)は、現地時間6月28日午前11時21分にJFKの第8ターミナル18番ゲートから出発し、羽田には29日午後2時21分に到着。ニューヨーク行き初便のAA168便は、羽田第3ターミナルの149番ゲートから午後4時29分に出発した。羽田へ到着時と出発時は、コックピットに日米両国の国旗を掲げて就航を祝った。

 29日に羽田で開かれた式典で、アメリカン航空のホセ・フレイグ国際線運航担当副社長は「1987年に東京-ダラス・フォートワース線を開設した。現在は東京-ロサンゼルス線も運航している」と日本路線の経緯を振り返った。

 「新しいターミナル、ラウンジのあるJFKからは北米のみならず、中南米の多くの都市へご利用いただける。JALとのパートナーシップは、日本で成功を収めるために欠かすことができない」(フレイグ氏)と述べた。

 JALの路線事業本部長を務めるロス・レゲット常務は「JALとアメリカン航空は、合わせて羽田-ニューヨーク線を1日3往復運航する。幅広いスケジュールやサービスから選択でき、より利便性が高まる」とあいさつした。

 レゲット常務は、羽田-ニューヨーク線のJVについて、北米からアジアへの三国間流動を取り込みつつ、「メインは北米からのインバウンドを取り込んでいきたい。アウトバウンドも徐々に戻ってきている」と述べ、円安が続いているものの、企業の海外出張が戻りつつあるという。

 JALは長距離国際線の新機材エアバスA350-1000型機を、羽田-ニューヨーク線に今年1月24日に就航させた。2路線目はアメリカンのハブであるダラス・フォートワース線が選ばれ、4月17日から投入している。JALのニューヨーク線は、羽田を昼前に出る便と夜に出発する便の1日2便あり、今回のアメリカン便が加わったことで、羽田を夕方に出るニーズも取り込むなど、JVを強化していく。