ATMでお金を下ろそうとしたら、昨年よりも貯金が減っていて「家計の危機」を感じました。物価高でみんな同じような思いをしているのでしょうか?
家計の危機を感じる理由や立て直し方法について、調査結果や年代別の貯蓄状況を踏まえて紹介しています。
危機を感じる要因として支出増や収入減などが挙げられ、支出削減や収入増加などの対策が取られていることが分かります。
さらに、20~70歳代の金融資産保有額の平均値と中央値についてのデータも示しています。
ATMでお金を下ろそうとしたときなどに、思った以上に貯金が減っていて家計の危機を感じた経験がある人もいるでしょう。近年の物価高により支出が増え、貯金を使わなければ家計を回せない状況になっている家庭もあるかもしれません。
このような「家計の危機」を感じている人はどのくらいいるのか、危機を感じたときはどのようにして乗り越えればよいのか、周囲の声を聞いてみましょう。
本記事では、年代別の貯蓄状況についても参考までにご紹介します。
株式会社ビズヒッツが実施した「家計の危機を立て直す方法に関する意識調査」の結果によると「どんなときに家計の危機を感じるか」という質問に対して「貯蓄が増えないとき」「出費がかさんだとき」「お金のために我慢するとき」などという回答が上位を占めています。
例えば、通帳の残高が徐々に減っていくのを見て、貯金できていないと感じたり、子どもたちの進学時期が重なり一時的な出費が増えたりしたときなどは「このまま貯金が増えなかったら将来どうなるのか」「これからは減っていく一方になるのではないか」というように、不安な気持ちになる人も多いでしょう。
そのほかにも「ボーナスが減って収入が少なくなったことを感じたとき」や「光熱費が思ったより高かったとき」などに、家計の危機を感じる人もいるようです。
同調査によると、家計の危機を感じたときにその状況を立て直すための方法として「支出を減らす」が全体の48.2%、「収入を増やす&支出を減らす」が26%、「何もしていない」が16.4%、「収入を増やす」が9.4%を占めていることが分かっています。
支出を減らすための具体策には「食費を見直す」「無駄を削る」「光熱費を節約する」などがあり、収入を増やすための具体策としては「副業・ポイ活をする」「仕事を増やす」「不用品を売る」などが挙げられています。
今回の事例では危機を感じた理由が「ATMでお金を下ろそうとしたら、昨年よりも貯金が減っていた」ということですが、参考までに年代別の貯蓄状況を確認しておくとよいでしょう。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和5年調査結果」によると、20~70歳代までの金融資産保有額の平均値と中央値は表1の通りです。
表1