オーナーが語る!「トレーサー9 GT/+ ABS」ってぶっちゃけどうなのよ!?【オーナーレビューまとめ】

AI要約

ヤマハのトレーサー9 GT/+ ABSについてオーナーの生の声をお届けします。

クロスオーバーモデルとして特徴的なポジションやエンジンについての解説。

トレーサー9 GT/+ ABSの歴史やモデルチェンジについての詳細情報。

オーナーが語る!「トレーサー9 GT/+ ABS」ってぶっちゃけどうなのよ!?【オーナーレビューまとめ】

ウェビックコミュニティのMyバイクより、実際に乗っている・乗っていたオーナーの声を基に様々なバイクを紹介する「オーナーレビューまとめ」。

今回は、ヤマハ「トレーサー9 GT/+ ABS」についてオーナーの生の声をお届けします!

文/Webikeプラス 谷田貝 洋暁

近年、クロスオーバーというジャンルのモデルが増えてきています。アドベンチャーバイクのようなアップライトなポジションとストロークが長めの足回りを備えていますが、ホイール径は前後17インチのロードスポーツキャラクター。エンジンに関しても、未舗装路を走るためトルク特性重視のアドベンチャーバイクとは対照的に、吹け上がりのいいロードスポーツ系の元気な高回転型エンジンを搭載しています。

ヤマハのトレーサー9 GT/+ ABSは、近年におけるクロスオーバーモデルの草分け的存在として2015年に登場しましたが、当時は“トレーサー9 GT”ではなく“MT-09トレーサー”という名前でした。名前の通りネイキッドモデルのMT-09のバリエーションモデルとしての位置付けで、エンジンはもちろん、メインフレームも共通。これは現在のMT-09とトレーサー9 GTの関係性と一緒です。ただ当時はスイングアーム長までも一緒で現在のようにMT-09に比べて60㎜長いなんてことはありませんでした。

2018年に“MT-09トレーサー”から“トレーサー900”へと改名したタイミングで、このスイングアームの延長を行いコンパクトでクイックなハンドリングから、大柄でツアラーらしい“やや”おっとりしたキャラクターへと路線変更。2021年にはベースのMT-09が大幅な車体&エンジン刷新を行なったのと同時に“トレーサー900”もモデルチェンジを行い、さらに“トレーサー9 GT ABS”へと再度車名変更を実施。この直近のモデルチェンジでは6軸IMUや、ヤマハ初のソレノイドバルブ(即応)式電子制御サスペンションを得るなど大幅なブラッシュアップが行われることになりました。

つまりトレーサー9 GTの中古車を選ぶ際には大まかに分けて、2015からの“MT-09トレーサー”、2018年からの“トレーサー900”、2021年以降の“トレーサー9 GT(2024年6月現在の現行モデル)”の3種類があることを覚えておきましょう。

さらに2023年には、これまたヤマハ初となる追従型のアダプティブクルーズコントロール(以下:ACC)を搭載した“トレーサー9 GT+(プラス)”が登場。現状、ヤマハ以外にもACCを積んだモデルはいくつかありますが、それらとトレーサー9 GT+が搭載するACCとの絶対的な違いは、ヤマハのACCは、電子制御サスペンションと連動し姿勢制御を行うことで、急ブレーキレベルのブレーキ制御を行えるようになったということです。また、このレーダー連動UBS以外のACC基本装備も他の機種と比べるとより緻密で違和感のない制御となっているのがトレーサー9 GT+の特徴です。

というのも、ドゥカティやBMW、KTM、カワサキが採用するACCは全てボッシュ製で、その制御内容は程度の差はあれどほぼ一緒。一方、ヤマハではミリ波レーダーユニットこそボッシュ製なものの、ACCの味付けを行う制御システムや6軸IMUを自社開発したことで、よりヤマハらしさを強調した精度の高いACC制御が可能となったというわけです。