どうする民主党、米大統領候補者選びでバイデン氏交代の可能性は

AI要約

バイデン氏の討論会での不調なパフォーマンスが、大統領選挙に向けた民主党の新たな疑問を投げかけた。

バイデン氏の健康問題による影響や、選挙運動の継続可能性が再び懸念された。

過去の例を挙げつつ、バイデン氏の候補指名を外す可能性や党内での動きについて検討されている。

(ブルームバーグ): バイデン米大統領が27日の討論会で見せたさえないパフォーマンスは、81歳の同大統領に選挙運動を継続する意思や能力がなくなった場合、11月の大統領選挙に向けて民主党に他の選択肢はあるのかという新たな疑問を投げかけるものだった。

バイデン氏は既に民主党候補指名を確実にしており、同党の軌道修正の見込みは薄れつつある。

側近によればバイデン氏は風邪をひいており、討論中には声がかすれ、一時固まったように見えたりと、あと4年の任期を全うできるのかがあらためて懸念された。

オバマ元大統領の戦略責任者を務めたデービッド・アクセルロッド氏は「討論が進むにつれてバイデン氏は力強くなったが、それまではパニックに陥っていたと思う」と指摘。「そしてこの先、同氏が選挙戦を継続すべきかの議論が行われるだろう。それが何らかの結果につながるのかどうかは分からない」と述べた。

あり得る展開は以下の通り。

前例はあるのか?

前例はある。ベトナム戦争への抗議が高まる中、ジョンソン大統領が1968年に2期目に向けた指名獲得を目指すことを断念した。大統領執務室からの演説でジョンソン氏は「大統領としての再選を目指す党からの指名を求めないし、受けるつもりもない」と突如発表した。ジョンソン氏とは異なり、バイデン氏は既に指名に十分な選挙人を確保している。

バイデン氏を大統領選から外すことはあり得るのか?

難しいだろう。民主党予備選ではバイデン氏への反対は最小限にとどまっており、どの候補に投票するか決まっている誓約代議員の99%を確保した。これらの代議員は大統領への忠誠心によって選ばれる部分が大きい。異例の状況が起こり、バックアッププランがない限り、バイデン氏を候補から外す可能性は低い。

またバイデン氏への挑戦者は、正式な投票前に立候補を表明し、現職に公然と挑むことになる。

いつまでに決定しなければならないのか?

すぐに決定する必要がある。民主党全国委員会(DNC)は8月の党大会よりも前にバイデン氏を党候補者として指名することを既に計画している。