鳥取・米子でおなじみ「さんぽう風ドライカレー」…スパイシーだけど優しくまろやかな味わいです

AI要約

鶏料理の専門店で人気の「さんぽう風ドライカレー」と魅力について紹介。

オリジナリティあふれるスパイシーでまろやかな味わいや、豊富な食材を使用したルーの秘密など。

創業当初にはなかったドライカレーが、洋谷純さんのアイデアで人気メニューとなった経緯も。

 鶏料理の専門店なのに、なぜか一番人気は「さんぽう風ドライカレー」(唐揚げ付き、1540円)。昼に訪ねると、右の席の若い女性も左の紳士も頼むのはこれ。かくいう記者も、照り焼きの鶏がのっておいしそうな「とり弁当」を差し置いて注文した。

 よくあるドライカレーと思って口にすると、いい意味で裏切られる。スパイシーだけれど、野菜が醸し出す甘さで優しくまろやか。味わいは独特だ。

 ルーには鶏のミンチ、タマネギ、ニンジン、スパイスなど約30種類の食材を使う。沖縄産の島コショウなど、材料は店主の洋谷(なだたに)純(じゅん)さん(75)のお気に入りが加わっていった。「あれ足し、これ足ししていったらこれだけになった」

 一方、ご飯はチャーハンのように卵をからめ、地元産バターも加えてまろやか。ルーとの相性はぴったりだ。

 ドライカレーは1968年の創業当初のメニューにはなかった。洋谷さんが「スープを使わないカレーを食べてみたい」と発案した。最初は白米だったが、まかないのチャーハンにルーをかけたことをきっかけに今の姿になった。主に若者が注文していたが、今は高齢者も目当てにして食べに来るという。

 もちろん鶏料理も見逃せない。「とり弁当(特)」(1540円)は、鶏ガラスープをベースにした甘辛いたれで味付けされた弾力のある肉がご飯を覆う。つくね団子入りの吸い物がついてくるのもうれしい。ほかにも水炊き(3025円)や、野菜たっぷりのつくね団子の鍋(同)も。鍋は2人前から。

 洋谷さんは、食材に地元産を使うことに注力する。特に鶏肉は鶏舎にも足を運び、選んだものだ。「おいしくて安心して食べられるものを使いたい」と語る。

 ※税込み。記事中の値段などは紙面掲載時のものです。

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 鳥取県米子市角盤町1の72

 午前11時~午後3時(ラストオーダーは午後2時半)、午後5時~同9時