〔米株式〕NYダウもみ合い、26ドル高=ナスダックは続伸(27日午前)

AI要約

ニューヨーク株式相場は、半導体企業の業績懸念からもみ合いの状況。

米半導体大手マイクロン・テクノロジーの決算が市場の期待に満たなかったことで株価が急落。

米国の経済データは堅調だが、市場は米個人消費支出指数を注視。

 【ニューヨーク時事】27日午前のニューヨーク株式相場は、半導体など一部企業の業績懸念から神経質な商いとなり、もみ合いとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時15分現在、前日終値比26.95ドル高の3万9154.75ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は84.84ポイント高の1万7890.00。

 米半導体大手マイクロン・テクノロジーが前日引け後に発表した2024年3~5月期決算では、売上高は市場予想を上回った。一方、業績見通しが人工知能(AI)関連の需要拡大効果を織り込んだ市場の期待を下回ったため、同株価は失望売りに5%急落。一部の半導体銘柄へ売りが波及している。

 米商務省が朝方発表した24年1~3月期の米実質GDP(国内総生産)確定値は、季節調整済み年率換算で前期比1.4%増と、改定値(1.3%増)から小幅に上方修正された。米週間新規失業保険申請件数(22日までの1週間)は前週比6000件減の23万3000件と、2週連続で改善。市場予想(ロイター通信調べ)は23万6000件だった。おおむね堅調な結果となったが市場への影響は今のところ、限定的。翌28日に発表される米個人消費支出(PCE)物価指数を見極めたいとの思惑が強い。

 個別銘柄では、セールスフォースが3%超高、ボーイングが2%超上伸。前日に時価総額が2兆ドルを突破したアマゾン・ドット・コムは1%超高で推移している。一方、ゴールドマン・サックスが2%超安となり、ダウ平均を下押し。ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは24年8月通期の業績予想引き下げが嫌気され、23%超安となっている。